【GX=グリーントラストフォーメーションとは何か?】札幌市がGXへの投資推進!

札幌市のGXへの取り組み

札幌市は、脱炭素社会への移行を支援するための取り組み、「GX(グリーントランスフォーメーション)」への投資を促進する目的で、専門の推進本部を設立しました。秋元克広市長は、全庁をあげて効果的な政策を集結し、国への提案を行う意向を表明しました。また、秋元市長は、部門間の協力を強化するよう呼びかけました。GXは、脱炭素社会を実現するための洋上風力や水素エネルギーなどの導入に関する取り組みを指します。GXへの投資は、地域内で40兆円に達すると見込まれ、札幌市は、再生可能エネルギーの豊富な潜在力を持つ北海道の利点を生かして、投資の誘致と産業の集積を目指しています。国は、外国からの投資を促進するために特別区域を設ける計画であり、推進本部はこの特区の申請に向けた準備を進めています。

GX=グリーントラストフォーメーションとは何か?

GX、つまり「グリーントランスフォーメーション」とは、環境に優しい社会への変革を意味します。これを簡単に説明すると、今の社会や産業を、地球にやさしい方法で動かすように変えることです。たとえば、化石燃料(石油や石炭など)などから、風力や太陽光、水力などの再生可能エネルギーを使うように変えることが含まれます。

  1. 再生可能エネルギーの利用:太陽光発電、風力発電、水力発電など、自然の力を利用して電気を作る。
  2. エネルギーの効率化:家庭や工場で使う電気や熱の無駄を減らす。
  3. 環境に優しい技術の導入:電気自動車やエコな家電製品など、環境に優しい技術を使う。
  4. 二酸化炭素の削減:工場や車から出る二酸化炭素を減らす。

GXが求められる背景

  1. 気候変動の進行:地球温暖化は、二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出によって引き起こされています。これが原因で、気温上昇、極端な気象、海面上昇などが起こり、自然環境や人間の生活に悪影響を及ぼしています。
  2. 化石燃料の限界:今のところ、世界のエネルギー需要の大部分は化石燃料に依存しています。しかし、化石燃料は有限であり、採掘や使用による環境汚染も大きな問題です。
  3. 生物多様性の損失:気候変動や環境破壊により、多くの種が絶滅の危機に瀕しています。生物多様性の保全は、地球上の健全な生態系を維持する上で重要です。
  4. 経済的・社会的圧力:環境問題は、経済や社会にも影響を及ぼします。自然災害の増加は経済損失を招き、資源の枯渇はエネルギー安全保障に関する懸念を高めます。
  5. 国際的な合意と目標:パリ協定のような国際的な合意は、気候変動に対処するために、各国に二酸化炭素排出削減などの目標達成を求めています。

北海道・札幌市が国に対する5つの要望

「Team SapporoーHokkaido」では、今後10年間で150兆円超ともいわれるGXの官民投資、及びこれに呼応した世界中からの投資を呼び込むため、「北海道札幌GX・金融特区」の設立を目指すとともに、「8つのGXプロジェクト(※1)」及び「6つの重点取組(※2)」を集中的に展開していくこととしています。

 ※1:①SAF ②水素 ③洋上風力関連産業 ④蓄電池 ⑤次世代半導体 ⑥電気及び水素運搬船 ⑦海底直流送電網 ⑧データセンター

 ※2:①情報プラットフォーム ②再エネ供給・需要 ③ファンド・ファイナンス ④特区 ⑤人材育成 ⑥情報発信・国際協力

 国では、GXやDX、スタートアップ育成等、新しい資本主義の実現などに取り組んでおり、これに連動する「Team SapporoーHokkaido」の取組を実効性あるものとするために、令和5年8月23日に、鈴木直道北海道知事と秋元克広札幌市長が岸田文雄内閣総理大臣に対し、以下の5点を要望しました。

1.「北海道札幌 GX・金融特区」の設立に向けた支援

2.「8つのGXプロジェクト」実証モデル・事業化への支援

3.「GX NISA投信(仮称)」等の組成に向けた支援

4.年金基金等(GPIF等)によるGX投資促進への大胆な誘導

5.GX推進機構の一部機能の北海道札幌への移転

※https://www.city.sapporo.jp/kikaku/gx/index.html より引用

北海道・札幌市のGXへの取り組み

札幌市および北海道のGX(グリーントランスフォーメーション)への取り組みには、以下のような内容が含まれます

  1. 再生可能エネルギーの推進:北海道は自然エネルギーの資源が豊富で、特に風力発電や地熱発電に大きな可能性があります。札幌市を含む北海道では、これらの再生可能エネルギーの利用を拡大し、化石燃料に依存しないエネルギー供給体系の構築を目指しています。
  2. エネルギー効率の改善:公共施設や住宅、ビジネスの分野で、エネルギー効率の良い建築基準の推進や省エネルギー技術の導入を進めています。
  3. グリーンインフラの整備:公共交通の電化や自転車利用の促進、電気自動車の普及など、低炭素な移動手段への移行を支援しています。
  4. 地域社会との連携:地元企業や市民と協力し、環境に配慮した地域社会の構築に取り組んでいます。例えば、地域に根差したエネルギー事業の促進や、環境教育プログラムの実施などがあります。
  5. 炭素排出量の削減目標の設定:札幌市は、特定の年までに二酸化炭素排出量を削減する目標を設定し、これを達成するための具体的な計画を立てています。

これらの取り組みを通じて、札幌市と北海道は、環境に優しい持続可能な地域社会の実現を目指しています。再生可能エネルギーや省エネルギー技術の導入、そして地域住民やビジネスとの協力は、その重要な柱となっています。

https://www.city.sapporo.jp/kikaku/gx/documents/02-04-p1_energy.pdf

まとめ

札幌市および北海道のGXへの取り組みは、地球環境に優しい持続可能な地域社会の実現を目指すものです。再生可能エネルギーの導入、エネルギー効率の向上、グリーンインフラの整備、地域との協力、そして具体的な炭素排出削減目標の設定により、環境と経済の両面での持続可能性を追求しています。