小売チェーン3店舗のGHPを、
国の省エネ補助金で順に更新
北海道内で店舗を展開する小売チェーンで、札幌市・小樽市・日高町の3店舗のガスヒートポンプ(GHP)を、2023年度と2025年度に国の省エネ補助金(SII)を使って更新しました。補助金の額は3店舗で合計約765万円です。1店舗は一度不採択になりましたが、内容を見直して次の公募で採択されました。totokaは、申請時の省エネ計算から導入後の成果報告まで、技術面を支援しています。
掲載:2026年11月
(3店舗の合計・約)
(3店舗の合計)
エネルギー削減率(成果報告)
省エネ量を達成
更新前と更新後(札幌市の店舗)
BEFORE
AFTERご相談の背景
道内で店舗を展開する小売チェーンです。店舗の冷暖房はGHP(ガスヒートポンプエアコン)でまかなっていて、札幌市と小樽市の店舗のGHPは、どちらも2008年の設置から約15年がたっていました。
店舗ごとに更新の時期を見ながら、国の省エネ補助金を使って順に入れ替えるご相談です。2023年度に2店舗、2025年度に1店舗を更新しました。
| 店舗 | 更新したGHP | 補助金の額 | 成果報告の結果 |
|---|---|---|---|
| 札幌市北区 2023年度 | 室外機7台 (約15年使用) | 500万円 | 削減率41.0% 達成率137% |
| 小樽市 2023年度 | 室外機2台 (約15年使用) | 140万円 | 削減率16.5% 達成率104.8% |
| 日高町 2025年度 | 室外機1台・室内機6台 | 約125万円 | 削減率21.3% 達成率118.2% |
※ 補助金の額は、いずれも額の確定通知の金額です。削減率は原油換算のエネルギー使用量の削減率、達成率は申請時に計画した省エネ量に対する実績の割合です。
札幌市の店舗:GHP 7台をまとめて更新
売場とバックヤードを受け持つGHP 7台(室内機30台)を、高効率のGHPに入れ替えました。工事は2023年10月31日から11月11日までです。
申請後、既存のGHP 3台のうち2台が、申請書に書いた型式と違う型式だったことが分かりました。省エネ量を計算し直し、SIIに計画変更を申請して承認を受けています。
| 項目 | 更新前 | 更新後 |
|---|---|---|
| 機種 | 三洋電機 GHP | パナソニック 高効率GHP |
| 室外機の台数 | 7台 | 7台 |
| 設置・製造 | 2008年設置 | 2023年製 |
| 冷暖房能力(7台の合計) | 冷房314kW・暖房352kW | 同等の能力で更新 |
| 補助金 | 令和4年度補正 SII省エネ補助金(指定設備導入事業) 500万円(補助率1/3) | |
事業前のエネルギー使用量
計画した省エネ量
成果報告での削減率
計画に対する達成率
成果報告は、GHP専用のガスメーターの実測値をもとに行いました。最初は前年のガス請求と比べる方法で計算していましたが、専用メーターの実測に切り替えて報告し直しています。
※ 達成率は、申請時に計画した省エネ量に対する実績の割合です。
成果報告の報告方法の選び方や、補正計算ができる条件は、コラム「SII省エネ補助金(設備単位型)の成果報告とは?」で詳しく解説しています。

小樽市の店舗:一度は不採択、見直して次の公募で採択
屋上に置いたGHP 2台の更新です。札幌市の店舗と同じ公募に申請しましたが、この店舗は2023年6月に不採択になりました。
SIIの審査では、補助対象経費に対してどれだけ省エネになるか(費用対効果)が評価されます。そこで機器の価格を見直して補助対象経費を下げ、省エネ計算をやり直して、同じ年度の2次公募に申請し直しました。8月に交付が決定しています。
| 項目 | 1次公募(不採択) | 2次公募(採択) |
|---|---|---|
| 補助対象経費 | 570万円 | 420万円 |
| 費用対効果 (補助対象経費1,000万円あたりの省エネ量) | 8.047kL | 10.921kL |
| 補助金の申請額 | 190万円 | 140万円(採択・確定) |
BEFORE
AFTER事業前のエネルギー使用量
計画した省エネ量
成果報告での省エネ量
計画に対する達成率
※ 成果報告は、ガスメーターで11月の約2週間の使用量を実測し、1か月分に換算して、GHPの電気の使用量と合わせて算定しました。
日高町の店舗:寒冷地向けのGHPへ更新
2025年度は、日高町の店舗のGHPを更新しました。室外機1台と室内機6台を、寒冷地向けの高効率GHP(LPガス仕様)に入れ替えています。2025年9月に交付が決定し、工事は11月11日から15日までです。
この店舗はGHP専用のメーターがないため、成果報告はLPガスの検針票を前年の同じ月と比べる方法で行いました。12月のLPガスの使用量は、1,078.2kgから861.1kgに減っています。
| 項目 | 更新前 | 更新後 |
|---|---|---|
| 機種 | ヤンマー GHP | ヤンマー GHP 寒冷地向け(LPガス) |
| 台数 | 室外機1台 | 室外機1台・室内機6台 |
| 冷房能力 | 84.0kW | 85.0kW |
| 暖房能力 | 95.0kW | 95.0kW |
| 補助金 | 令和6年度補正 SII省エネ補助金(設備単位型) 約125万円(補助率1/3) | |
事業前のエネルギー使用量
計画した省エネ量
成果報告での省エネ量
計画に対する達成率



VOICE|お客様の声
「一度は不採択で諦めかけましたが、見直して次の公募で採択されました。店舗ごとに順番に更新できて助かっています。」
小売チェーン(北海道)ご担当者様
totokaの技術支援
事例の概要
- 業種・地域
- 小売チェーン(北海道札幌市北区・小樽市・日高町の3店舗)
- 更新した機器
- GHP(ガスヒートポンプエアコン)室外機 合計10台(札幌市7台・小樽市2台・日高町1台)
- 活用した補助金
- 省エネルギー投資促進支援事業費補助金(SII 省エネ補助金) 令和4年度補正(2店舗)・令和6年度補正(1店舗)
- 補助金の額
- 3店舗で合計約765万円(いずれも補助対象経費の1/3)
- 主な日程
- 2023年6月 札幌市の店舗が交付決定(小樽市の店舗は不採択) / 2023年8月 小樽市の店舗が2次公募で交付決定 / 2023年11月 2店舗の工事 / 2025年9月 日高町の店舗が交付決定 / 2025年11月 日高町の店舗の工事 / 2026年5月 日高町の店舗の成果報告を提出
- totokaの役割
- 技術支援(申請時の省エネ計算と費用対効果の算定、計画変更、不採択後の再申請、実績報告の技術面、成果報告の報告方法の選定と省エネ量の計算)
※ お客様のプライバシー保護のため、社名・店舗名は伏せて掲載しています。補助金の採択・交付は、制度ごとの審査によります。
よくあるご質問
この事例では、国の省エネルギー投資促進支援事業費補助金(SII 省エネ補助金)を使い、3店舗とも補助対象経費の1/3の補助を受けました。GHPは補助の対象になる設備のひとつです。公募の時期や要件は年度ごとに変わるため、更新の計画が見えた段階で早めに確認するのがおすすめです。
同じ年度に次の公募があれば、申請し直せます。この事例の小樽市の店舗は、1次公募で不採択になったあと、補助対象経費を570万円から420万円に見直して費用対効果を上げ、2次公募で採択されました。
店舗ごとに申請します。この事例では、2023年度に札幌市と小樽市の2店舗をそれぞれ申請し、2025年度に日高町の店舗を申請しました。店舗ごとに更新の時期と補助金の公募を合わせて、順に進めています。
SIIに計画変更を申請します。この事例の札幌市の店舗では、既存のGHP 2台の型式が申請書と違っていたため、省エネ量を計算し直して計画変更の承認を受けました。申請前に銘板を1台ずつ確認しておくと、こうした手戻りを防げます。
店舗の設備によって方法を選びます。この事例では、GHP専用のガスメーターがある店舗は一定期間の実測を1か月分に換算し、専用メーターがない店舗はLPガスの検針票を前年同月と比べる方法で報告しました。
