【北海道の学習塾・学校向け】電気代高騰に勝つ!夜間利用が多い施設の照明・空調見直し完全ガイド

札幌市内をはじめ、北海道各地で学習塾や学校運営に携わる皆様、毎月の光熱費の明細を見てため息をついていませんか?

「生徒のために、教室は常に明るく、適温にしておきたい」 「しかし、燃料費調整額の高騰や再エネ賦課金の上昇で、利益が圧迫されている」 「夜遅くまで授業があるため、どうしても電気代がかさむ……」

このようなお悩みは、私たちがご相談を受ける教育関係のお客様から最も多く寄せられる声です。特に北海道においては、冬場の暖房コストが経営に直結する大きな課題です。かといって、節約のために暖房を弱めたり照明を暗くしたりすれば、生徒の集中力が低下し、最悪の場合、退塾や評判の低下につながるリスクすらあります。

本コラムでは、北海道のエネルギー事情に精通したtotokaが、「学習環境の質(快適性)を落とさずに、無駄なコストだけをカットする」ための具体的な方法を解説します。

明日からすぐに実践できる小さな工夫から、設備投資による根本的な解決策まで、夜間利用が多い施設ならではのポイントを網羅しました。これを読めば、貴校の「隠れたムダ」が見え、コスト削減への確実な一歩が踏み出せるはずです。


学習塾・学校施設特有の「エネルギー消費」の特徴とは?

まず、対策を立てる前に「敵を知る」ことが重要です。一般的なオフィスと、学習塾・学校施設とでは、エネルギーの使われ方に決定的な違いがあります。

1. 夜間の電力消費ピーク(点灯時間の長さ)

通常のオフィスは18時〜19時には消灯し始めますが、学習塾は17時〜22時頃が稼働のピークです。つまり、「電力会社が設定する高い料金単価の時間帯」と「使用量のピーク」が重なりやすい傾向にあります。

2. 「快適性」が商品の一部である

スーパーや工場であれば多少の我慢が許容される場合もありますが、学習施設において「暑い・寒い・暗い・空気が悪い」は致命的です。これらは生徒の学習効率を下げ、サービスの質そのものを低下させてしまいます。

3. 北海道特有の暖房負荷

本州であれば「空調=冷房コスト」が主眼になりますが、北海道では**「暖房コスト」が年間のエネルギー経費の6〜7割**を占めることも珍しくありません。特に、換気のために窓を開ける機会が多い昨今、せっかく暖めた空気を捨てている状況も多く見られます。classroom winter heating ventilation conceptの画像

ここでのポイント 無理な節電(我慢)は、教育の質を下げるためNG。「必要なエネルギーは使い、漏れているエネルギーだけを止める」という発想が重要です。


【照明編】明るさを維持したままコストを下げる見直し術

夜間利用がメインの学習塾にとって、照明は「絶対に削れない」部分だと思われがちですが、実は最も手軽に効果が出やすい分野でもあります。

1. 蛍光灯を使い続けていませんか? LED化の再検討

まだ蛍光灯を使用している場合、これは「穴の空いたバケツで水を汲んでいる」ようなものです。

  • 消費電力: LEDは蛍光灯の約40〜50%ダウン
  • 寿命: 蛍光灯の約4〜5倍(交換の手間・人件費も削減)
  • 発熱: LEDは熱を持ちにくいため、夏場の冷房効率もアップ

【北海道での試算例(概算)】 教室に40W蛍光灯が50本あり、1日8時間・年間300日点灯する場合。

  • 蛍光灯の電気代: 年間 約13〜15万円
  • LEDの電気代: 年間 約6〜7万円 → 年間で約7〜8万円の削減効果!

初期投資がかかりますが、北海道の電気料金単価を考慮すると、2〜3年程度で回収できるケースがほとんどです。

2. 適切な「ゾーニング」と「間引き」

広い自習室や講堂で、生徒が数人しかいないのに「全灯」していませんか? スイッチの回路を細かく分ける(ゾーニング)工事を行うことで、「生徒がいるエリアだけ点灯する」ことが可能になります。

また、窓際の席は日中明るすぎる場合があります。照度計(スマホアプリでも簡易測定可能)を使ってJIS照度基準(学校の教室は500ルクス以上推奨)を確認し、過剰に明るい場所は電球を間引くのも一つの手です。

3. 色温度による「集中力」コントロール

これはコスト削減とは別の視点ですが、LED化する際に「色温度(光の色味)」を意識すると学習効果が高まります。

  • 昼光色(青白い光): 脳を覚醒させ、計算や論理的思考に適しています。(教室向き)
  • 電球色(オレンジの光): リラックス効果があります。(休憩室や相談ブース向き)

これらを使い分けることで、「勉強するときは集中」「休むときはリラックス」というメリハリが生まれ、生徒の満足度向上につながります。


【空調・暖房編】北海道の冬を賢く乗り切るテクニック

北海道の法人様にとって、最大にして最強の敵が「冬の暖房費」です。ここを制する者がコスト削減を制します。

1. フィルター掃除は「2週間に1回」が鉄則

「基本中の基本」ですが、意外と徹底されていないのがフィルター清掃です。学習塾は人の出入りが多く、衣服から出るホコリやチョークの粉などが舞いやすいため、フィルターが詰まりやすい環境です。

フィルターが目詰まりすると、空調の効率は15〜20%悪化すると言われています。 環境省のデータによると、フィルター清掃のみで年間約3万円以上(業務用エアコンの場合)の削減効果が見込める場合もあります。

  • 対策: アルバイトスタッフの業務マニュアルに「隔週〇曜日はフィルターチェック」を組み込みましょう。

2. サーキュレーターで「天井の熱」を降ろす

暖房の暖かい空気は天井にたまります。特に天井が高い講堂や体育館、大きな教室では、足元が寒くて頭がぼーっとする(頭寒足熱の逆)状態になりがちです。 これを解消しようと設定温度を上げると、さらにコストがかさみます。

  • 対策: サーキュレーターやシーリングファンを活用し、天井付近の熱を床面に循環させます。これにより、設定温度を1〜2℃下げても体感温度は変わりません。
    • 暖房設定温度を1℃下げるだけで、約10%の省エネになります。

3. 「窓」からの熱流出を防ぐ(断熱対策)

北海道の建物は断熱性が高いものが多いですが、古いビルに入居しているテナント型の塾などは要注意です。熱の50%以上は「窓」から逃げていきます。

  • 本格対策: 内窓(二重サッシ)の設置。
  • 簡易対策: 断熱シートや、厚手のカーテン、ハニカム構造のブラインド(断熱ブラインド)の導入。

特に夜間は外気温が急激に下がるため、窓際の席の生徒が寒さを感じないよう、窓周りの断熱強化は必須です。window insulation diagram thermal viewの画像

4. デマンド値(最大需要電力)の管理

高圧電力(契約電力50kW以上)をご利用の施設では、基本料金が「デマンド値(30分間の平均使用電力の最大値)」で決まります。 一度でも突出して電気を使うと、その最大値をもとに向こう1年間の基本料金が決定されてしまいます。

  • よくある失敗: 冬期の授業開始前(16時頃)、一斉にすべての教室の暖房を「強」でオンにする。 → これがデマンド値のスパイク(急上昇)を引き起こします。
  • 対策: 「順次起動」を心がけてください。A教室をつけてから15分後にB教室をつける、といった運用ルールを作るだけで、ピーク電力を抑え、基本料金を削減できる可能性があります。

専門家に任せた方が良い「契約」と「設備」の見直し

ここまで「現場でできること」をお伝えしましたが、ここからは専門的な視点が必要な領域です。実はここが最も削減幅が大きい部分でもあります。

1. 電力プラン・契約容量の適正化

「昔から契約しているプランのまま放置している」 「生徒数が増減したのに、契約アンペア数がそのまま」 ということはありませんか?

夜間利用が多い学習塾の場合、「時間帯別料金プラン」などに変更することで、単価を安くできる可能性があります。また、現在は使用していない教室があるのに、過大な基本料金を払い続けているケースも散見されます。

2. 省エネ補助金の活用

北海道や国の補助金を活用して、高効率な空調設備(寒冷地向けエアコンなど)やLEDへ更新するのも賢い経営判断です。 「どのような補助金が使えるか」「申請のタイミングはいつか」は、常に情報が更新されるため、totokaのような専門家にご相談いただくのが最短ルートです。


よくある質問(Q&A)

ここでは、実際に塾経営者様からいただいた質問にお答えします。

Q. 生徒から「寒い」と苦情が来るのが怖くて、温度を下げられません。

A. 無理に温度を下げる必要はありません。「温度」ではなく「湿度」と「服装」と「気流」で調整しましょう。加湿器で湿度を上げると体感温度は上がります。また、先述のサーキュレーターで足元を暖めるだけでも、苦情は減ります。

Q. テナント入居なので、勝手に設備を変えられません。

A. 大家さん(ビルオーナー)との交渉が必要です。「LED化することでビルの資産価値が上がる」「電気代削減分で工事費を負担する」などの提案方法があります。交渉資料の作成サポートも私たちが行えますので、ご相談ください。


まとめ

北海道の学習塾・学校施設におけるエネルギーコスト削減のポイントをおさらいしましょう。

  1. 「我慢」ではなく「効率化」を目指す(生徒の快適性は維持する)
  2. 照明はLED化とゾーニングで無駄な点灯をなくす
  3. 暖房は「熱を逃がさない工夫」と「循環」で設定温度を適正化する
  4. デマンド管理(一斉起動を避ける)で基本料金を抑える

【まずはここから!3ステップで始めるコスト削減】

  1. 現状把握: 直近1年分の電気・ガス・灯油の明細を手元に用意する。
  2. 現場チェック: フィルター掃除の状況、無人の教室の消灯ルール、窓際の冷気を確認する。
  3. プロに相談: 自社に合った料金プランや、投資対効果の高い設備更新について診断を受ける。

totokaへの相談導線

「うちの塾、もしかして電気代を払いすぎているかも?」と思ったら

エネルギーコストの削減は、病気の治療と同じで「早期発見・早期対策」が重要です。しかし、日々の授業や運営に忙しい皆様が、細かな契約内容や最新の省エネ機器について調べるのは大変な労力かと思います。

北海道の法人向けエネルギーコンサル会社「totoka」では、無料の簡易省エネ診断を行っています。

お手元の「電気・ガスの明細書(コピー)」と「現在の契約内容がわかる書類」を共有いただくだけで、以下のことを診断いたします。

  • 現在の契約プランは適正か?
  • 他社への切り替えやプラン変更で、どれくらい安くなる可能性があるか?
  • 北海道の気候に合わせた、設備投資の優先順位

「相談したら契約しなければならない」ということは一切ありません。まずは「どれくらい下がる余地があるのか」を知るためのセカンドオピニオンとして、となりで一緒に考えるtotokaをご活用ください。