北海道の企業様におかれましては、昨今の電気代高騰により、経営を圧迫するコスト問題に直面されていることかと思います。電気料金のさらなる上昇が懸念されており、コスト削減は企業経営における喫緊の課題です。北海道は電力単価が全国で最も高い地域の一つであり、特に冬季の暖房需要が加わることで、電気代が経営に大きな負担となるケースが少なくありません。
しかし、このような状況下でも、初期費用をかけずに高圧電力を大幅に削減し、年間数百万円規模のコストカットを実現した北海道企業の成功事例が多数存在します。本コラムでは、エネルギーコスト最適化の専門家である株式会社totokaが、2025年問題を前に北海道の法人企業が実践すべき、初期投資ゼロから始められる電力削減戦略について、基礎知識から具体的な導入事例、totokaのノウハウまでを詳しく解説します。
電気代高騰の背景と新電力の基礎知識
近年、電気料金が高騰している背景には、燃料価格の高騰や円安の影響、さらには電力自由化後の市場変化など、複数の要因が複雑に絡み合っています。特に、北海道電力の高圧電力料金は2023年4月に約25%の大幅な値上げを実施しました。しかし、新電力への切り替えや省エネ対策を講じることで、電気代の削減は十分に可能です。
電力自由化と新電力の役割
2016年4月の電力小売全面自由化により、全ての消費者が電力会社を自由に選べるようになりました。これにより、従来の地域電力会社（北海道では北海道電力）だけでなく、多くの新規参入事業者（新電力）から電気を購入する選択肢が生まれました。
新電力会社は、多様な料金プランやサービスを提供しており、企業の価値観や電力消費スタイルに合わせた選択が可能となりました。例えば、1円でも安い料金を追求する会社、基本料金0円のプラン、ガスや通信サービスとのセット割引を提供する会社など、各社が工夫を凝らしています。
新電力への切り替えに関する懸念の解消
新電力への切り替えを検討する際、「電気の安定供給は大丈夫か」「停電が増えないか」といった不安を抱く方もいらっしゃいます。しかし、どの電力会社を選んだとしても、実際に電気を家庭や企業に届ける「送配電ネットワーク」は、これまで通り地域の一般送配電事業者（北海道の場合は北海道電力ネットワーク株式会社）が担当します。
したがって、新電力に切り替えたからといって、電気の質が落ちたり、停電のリスクが増えたりすることは一切ありませんのでご安心ください。
高圧電力契約の基礎
法人向け電力は、低圧・高圧・特別高圧の3種類に分けられます。このうち「高圧電力」は、契約電力50kW以上2,000kW未満の電力規模を指します。
北海道電力の高圧電力標準メニューは、主に以下の要素で構成されています。
- 基本料金: 月々の電気使用量に関わらず発生する固定料金。30分単位の最大使用電力（デマンド値）によって決まります。
- 電力量料金: 使用量（kWh）に単価を乗じて支払う料金です。
- 燃料費調整額: 燃料価格の変動分を電気代に反映させる仕組みです。
- 市場価格調整額: 日本卸電力取引市場（JEPX）の市場価格の変動額を電気料金に反映させるものです。
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金（再エネ賦課金）: 再生可能エネルギーで生み出された電力を買い取る費用を賄うための負担金です。
新電力の料金プランの種類
新電力の料金メニューは多様化しており、大きく3つのパターンがあります。
- 燃料費調整型プラン: 北海道電力などで適用されるプランで、燃料価格の変動が電気料金に反映されます。
- 電源調達費（独自燃調）型プラン: 新電力会社が電気を購入する際の調達費の変動を反映させるもので、各社が独自に設定するため比較が難しい特徴があります。
- 市場連動型プラン: 日本卸電力取引所（JEPX）の市場価格に連動して電気料金が決まるプランです。市場価格が低い時間帯に稼働が多いオフィスや工場では、電気代を削減できる可能性が高いです。しかし、市場価格高騰のリスクもあります。
最近では、需要が高い夏・冬は完全固定型、需要が少なく価格が安定しやすい春・秋は市場連動型といった「ハイブリッドプラン」も支持を受けています。
※リスクを説明せずに、市場連動型プランを提案する新電力会社の代理店が増えております。ご注意ください
高圧電力のコスト削減と再生可能エネルギー導入の具体策
北海道の企業が電気代高騰に立ち向かうためには、新電力への切り替えだけでなく、多角的なアプローチが有効です。
1. 新電力への切り替えとプラン最適化
新電力への切り替えは、電気代削減の最も直接的な方法の一つです。複数の電力会社から見積もりを取得し、自社の電力使用状況に最適なプランを選ぶことが重要です。
2. デマンドコントロールによる基本料金削減
高圧電力契約において、基本料金を決める最大使用電力（デマンド値）を抑制することは、基本料金削減に直結します。
- AIを活用したデマンド監視システムの導入
- 電力使用量の「見える化」による従業員の意識改革
- 生産設備や暖房の稼働時間の最適化（タイムシフト運用）
3. 省エネ設備の導入と運用改善
初期費用ゼロで導入できるリース契約やESCO事業、補助金制度の活用も有効です。
- LED照明への切り替え: 初月から電気代削減額がリース料を上回る「ポジティブキャッシュフロー」も実現可能です。
- 高効率空調機やヒートポンプの導入: 特に冬季の暖房需要が高い北海道では効果的です。
- コージェネレーションシステム: 工場の排ガスや廃熱を有効活用し、省エネと非常時の自立運転能力を高めます。
4. 再生可能エネルギーの導入と活用
北海道は多様な再生可能エネルギー源が豊富です。導入方法には主に以下の4つがあります。
- 敷地内での太陽光発電の導入（自家消費）: 建物の屋根や駐車場（ソーラーカーポート）を活用。リースやPPA方式なら初期費用も抑えられます。
- 敷地外での太陽光発電の導入: 自営線方式や自己託送方式、オフサイトコーポレートPPA方式などがあります。
- 再生可能エネルギー電力の購入: 小売電気事業者が提供する「再エネ電力メニュー」に切り替える最も簡易的な方法です。
- 再生可能エネルギー証書の購入: J-クレジットなどを購入し、環境価値を調達します。
5. 補助金・支援制度の活用
国や札幌市などは、再エネ導入や省エネ推進のための補助金・支援制度を多数設けています。札幌商工会議所の「省エネお助け隊」のような省エネ診断も有効です。
※弊社もSII（環境共創イニシアチブ）の登録診断機関に登録しております。
FAQ（よくある質問）
Q1. 新電力に切り替えると停電しやすくなる心配はありませんか？
A: いいえ、心配ありません。電力の送配電網はどの電力会社と契約しても同じ地域の会社（北海道電力ネットワーク株式会社）が管理するため、電気の品質や安定性は全く同じです。
Q2. 電力会社の乗り換えには、特別な工事が必要ですか
A: いいえ、原則として特別な工事は不要です。アナログメーターの場合はスマートメーターへの無料交換が行われることがあります。
Q3. 電力会社の乗り換え手続きに、立ち合いは必要ですか？
A: いいえ、基本的には立ち合いは不要です。新しい電力会社が解約手続きも代行してくれます。
Q4. 電力会社の乗り換えに最適なタイミングはいつですか？
A: 基本的にいつでも可能ですが、電気代が高いと感じた時が見直しの良いタイミングです。
Q5. どのような基準で新電力会社やプランを選べば良いですか？
A: 貴社の電力使用量や稼働時間に合わせて、最もコスト削減効果の高いプランを選ぶことが重要です。契約期間や違約金の有無など、細かな契約条件も比較検討する必要があります。
Q6. 新電力に切り替えれば、必ず電気代は安くなりますか？
A: 必ずしもそうとは限りません。プランによっては、従来の電力会社より高くなるリスクも存在します。年間を通してのシミュレーションが重要です。
Q7. 新電力への切り替えに、初期費用や解約金はかかりますか？
A: 多くの新電力会社では、初期費用や高額な解約金は不要です。ただし、キャンペーン利用時など特定の条件で違約金が発生するケースもあるため、契約前の確認は必須です。
まとめ：北海道企業のエネルギーコスト削減はtotokaにお任せください
北海道の法人企業様にとって、電気代高騰は避けて通れない経営課題です。しかし、新電力への切り替えや多角的な省エネ対策を講じることで、電気代を大幅に削減し、持続可能な経営を実現することが可能です。
本コラムでご紹介したように、多くの北海道企業が初期費用ゼロから電力コスト削減に成功しています。国や札幌市が提供する補助金や省エネ診断制度を賢く活用することも重要な戦略です。
株式会社totokaは、北海道に根ざしたエネルギーコスト最適化の専門家として、貴社の電力使用状況を詳細に分析し、多数の提携電力会社の中から最も競争力のある最適なプランをご提案します。電力会社との単価交渉から契約手続きまで、経験豊富な電力コンサルタントが全面的にサポートいたします。
初期費用は一切かからず、無料見積もりからご相談いただけますので、電気代削減の可能性を試してみたい企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社のエネルギーコスト最適化を、totokaが強力に支援いたします。
