北海道の企業が新電力で電気代を下げる全手順|請求書診断から切替・運用まで

最初に結論

  • 請求書の3点(①使用量[kWh] ②契約電力[kW] ③実質単価)を見るだけで、削減余地の大半は判定できます。
  • 比較は“総支払”基準で。ベース単価だけ安い見積は、燃調・託送・再エネ付帯で逆転しがち。
  • 北海道は冬季ピーク(12〜2月)対策が最優先。契約電力を作る“30分の山”を潰す運用が効きます。
  • 切替は最短1〜2カ月。必要書類とスケジュール管理で“トラブルゼロ”に。
  • totokaは請求書アップロード→概算削減幅→見積比較→切替・運用伴走までワンストップで支援します。

1. 北海道で電気代が高止まりする“構造”

北海道の企業は、寒冷地特有の負荷(暖房・融雪・長い暖房期)により、同規模他地域より冬季の電力需要が突出しやすい傾向があります。さらに、近年は燃料価格の変動託送料金の見直しが継続しており、結果として実質単価の上ぶれが起きやすい環境です。

要点

  • 冬季(12〜2月)の朝夕ピークが契約電力の決定要因になりやすい。
  • 空調・給湯・換気・厨房・融雪など、同時稼働の重なりが“30分の山”を作る。
  • 単価交渉×運用最適化×設備更新の“合わせ技”が王道。

2. 新電力が“向く企業/向かない企業”の判定軸

新電力の可否は“単価の安さ”だけでは決まりません。負荷の安定性・契約条項の柔軟性・運用改善の余地という三位一体で判断すると、切替後のブレや想定外コストを避けられます。ここでは失敗しないための判定軸を、現場目線で短く整理します。 向く企業は以下の通りです。

  • 年間使用量が一定以上(例:高圧・特別高圧、または低圧でも使用量多め)。
  • 需要パターンが比較的安定、突発停止リスクが低い
  • 途中解約金供給条件を理解し、総支払で意思決定できる。

ワンポイント:判断は“単価”ではなく供給安定性+契約条項+運用余地の三位一体で。

まとめ:①負荷が安定②条項が明確③運用改善が可能
この3条件が揃えば切替の成功確度は高い。迷う場合は拠点を分割し、段階導入で検証するのが安全です。


3. 請求書の見方:3つの数値で削減余地を読む

請求書は最も信頼できる一次情報です。使用量・契約電力・実質単価の3点を揃えるだけで、見積を取る前におおよその削減余地が見えます。まずは数字を揃え、診断の土台を固めましょう。

  1. 使用量(kWh):年/月/時間帯の偏りを把握
  2. 契約電力(kW):30分最大需要から算出(高圧)
  3. 実質単価(円/kWh):総額÷使用量(燃調・託送・再エネ含む)

式(概念)請求額 ≒ 基本料金(契約電力×単価)+ 電力量料金(使用量×単価)+ 再エネ賦課金 + 託送料金 + 調整費(燃調 等)

見極めポイント

  • 実質単価が近隣業界平均より高い→“単価交渉”で即下げ余地。
  • 契約電力に対して冬季のピーク比率が高い→“デマンド運用”で下げ余地。
  • 夜間に余剰が多い→“メニュー選択”で下げ余地。

まとめ:3点セット(実質単価/契約電力/時間帯)を押さえれば、“下がる余地”は事前判定できます。請求書をアップロードいただければ、当社が総支払基準で即時に可否をお返しします。


4. 見積比較の落とし穴:総支払で勝つためのチェックリスト

見積は総支払で横並び比較しないと、燃調や託送の扱いで簡単に逆転します。評価の順番を固定化し、典型的な落とし穴を事前に潰しておきましょう。社内説明のしやすさも、意思決定を左右します。 見る順番(おすすめ)

  1. 総支払(税別)
  2. ベース単価(電力量)
  3. 調整項目(燃調・インデックス方式)
  4. 託送料金・各種手数料の扱い
  5. 最低料金/違約金/自動更新/付帯条件

“安い見積が高くなる”典型パターン

  • 燃調の上限なしで市場高騰時に逆転。
  • 契約電力の見做し条件が厳しく、基本料金が上振れ。
  • 再エネメニューの比率変更で想定より割高化。

まとめ:比較は『総支払→調整費→条項』の順が鉄則。テンプレ表に入力すると可視化と社内合意が一気に進みます。


5. 料金メニューの選択:固定か連動か、その境目

固定か連動かの正解は、事業の需要ブレの大きさで決まります。冬季の振れ幅が大きい北海道では、保守的な設計が功を奏するケースが多めです。拠点の特性を踏まえ、混在運用も視野に入れましょう。

固定(フラット)型

  • 予算管理が容易。冬季の上振れを平準化
  • 市場下落局面では割高になる可能性。

連動(インデックス)型

  • 市場下落のメリットを取り込みやすい。
  • 冬季や需給逼迫時に予算超過のリスク。

境目の考え方

  • 負荷平準化ができるなら連動、難しいなら固定寄り。
  • 複数拠点では“拠点別でメニューを分ける”のが実務的。

まとめ:負荷平準化ができる拠点は連動型、それ以外は固定寄り。複数拠点なら“拠点別ハイブリッド”が平均解です。


6. 契約電力とデマンド管理:30分の“山”を潰す

基本料金を決めるのは過去12か月の30分最大需要(山)です。この“山”を安全に低くするのがデマンド管理の要諦。運用×小投資で、快適性を損なわずに体質改善を進めます。 基本:高圧では過去12か月の30分最大需要が契約電力に影響。ここを下げると基本料金が効きます。

運用で効く即効ワザ

  • 同時稼働の分散(ボイラー・空調・融雪・厨房の開始時刻をずらす)。
  • 立上げ時のピーク抑制(朝一は段階投入、外気-室温差を圧縮)。
  • デマンド監視(アラート閾値を“契約電力の80〜90%”に設定)。

小投資の例

  • スケジューラ/BEMS:立上げ・停止の自動化。
  • インバータ化/高効率機更新:ピーク電力の体質改善。

【簡易デマンド計算式】

  • 例:ピーク時 150kW → 運用で 140kW へ
    → 契約電力-10kW × 基本料金単価(例:2,500円/kW/月) ≒ 21,250円/月削減(力率100%想定)

まとめ:①同時稼働の分散②立上げ抑制③監視の三点セット+小投資で、無理なく基本料金を下げられます。


7. 切替の手順とスケジュール:必要書類・期限・注意点

切替のつまずきは“日付”と“書類”のミスが9割です。T-60日からの逆算スケジュールで管理すれば、最終保障供給への遷移や重複契約を避けられます。 標準スケジュール(目安)

  • T-60〜45日:請求書提出→概算試算→見積比較→社内決裁
  • T-45〜30日:申込書・委任状・需要家情報の整備(供給地点特定番号 等)
  • T-30〜15日:現契約の解約/計量器情報の確認
  • T-15〜0日:切替準備(計量器読替・最終確認)

必要書類(例)

  • 直近12か月の請求書(PDF/写真可)
  • 需要設備の概要(契約種別・契約電力)
  • 供給地点特定番号
  • 電気主任技術者の情報

注意点

  • 重複契約の回避:旧契約の自動更新に注意。
  • 最終保障供給への遷移を避けるため、切替日と解約日の整合を取る。
  • 途中解約金は“総支払”で判定(下表参照)。

まとめ:逆算管理で重複契約・最終保障を回避。違約金は額面ではなく総支払差で損益判定しましょう。


8. 冬季(12〜2月)に効く即効ワザ:運用×小投資

冬季の電気代は“運用”でもまだ下がります。朝の立上げと同時稼働の解消に加え、小さな投資を重ねる合わせ技が効きます。現場で回しやすい手順に落とし込みましょう。

  • 朝の一斉立上げ禁止(段階投入、ゾーニング)。
  • 設定温度・風量の最適化(体感を優先、温度は±1℃で大差)。
  • ドア開放時間の短縮(エアタイト化、ビニールカーテン等)。

小投資

  • 高効率空調・ボイラーへの更新(回収計算が必須)。
  • 自動制御(CO₂連動換気、在室センサーでファン制御)。
  • 部分断熱(配管・ダクト、厨房周りの遮熱)。

まとめ段階起動→設定最適化→部分投資の順で着手。チェックリストを3週間回せば、目に見える成果が出ます。


9. よくある失敗と回避策

“失敗の型”を先に知っていれば、多くのトラブルは避けられます。表でポイントを押さえたうえで、実務の運用に落とし込みましょう。

失敗何が起きるか回避策
ベース単価だけで比較燃調・託送の扱いで逆転総支払比較、テンプレDLで可視化
切替日と解約日の不整合最終保障供給に遷移し割高スケジュール表で相互確認
デマンド“警報だけ”運用アラート無視で翌月以降も高止まり段階投入・自動制御まで設計
冬季の設定温度強気快適性低下 or 逆に電力増体感重視で風量×温度の両輪調整
契約条項の見落とし自動更新・違約金で硬直化重要条項を監査チェック

まとめ:テンプレ(比較表)・スケジュール(逆算)・自動制御(段階投入)の三点で、人頼み運用から卒業します。


11. FAQ(よくある質問)

検討の現場で頻出する疑問を、意思決定の順番で整理しました。迷ったらQ1→Q5の順でお読みください。

Q1. 新電力は今でも“本当に”安くなりますか?
A. 施設の需要パターン契約条件次第です。単価だけでなく総支払で比較すると、切替の有無/固定・連動の最適解が明確になります。totokaが無料診断で試算します。

Q2. 高圧でもクレジットカード払いはできますか?
A. 可能な事業者が複数あります(審査・条件あり)。資金繰りの平準化やポイント活用のメリットも。可否は拠点ごとに確認します。

Q3. 途中解約金が不安です。
A. “違約金の額”ではなく、切替後の総支払差で損益分岐を判定します。多拠点なら“段階切替”でリスク分散も可能です。

Q4. 切替に伴う停電や工事はありますか?
A. 原則として停電は不要です(計量器交換等がある場合を除く)。日程・手配は弊社が調整します。

Q5. デマンド監視は必要ですか?
A. 高圧では必須レベルです。警報だけで終わらず、段階投入・スケジューリングまで運用に落とし込みます。


12. お問い合わせ・無料診断

迷ったらまず請求書を1枚。診断→比較→切替→運用まで、北海道特化の知見で最短ルートをご案内します。 やることは請求書を1枚送るだけ。

  • 請求書無料診断:概算削減幅・最適メニュー・切替可否を返信
  • 15分オンライン相談:デマンド/冬季運用/契約見直し
  • 現地簡易診断(札幌中心):ピーク要因の棚卸→即効ワザ提示

株式会社totoka(北海道特化・電力コスト最適化)
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請求書をPDF/写真でお送りください。

E-mailは以下の通りです。
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