オイルサーバーとは、屋外のホームタンクから灯油を電動ポンプで吸い上げ、離れた部屋や2階にあるFFストーブ・ボイラーなどの燃焼機器へ自動で送る「灯油自動供給器」です。メーカーによって呼び方が違い、コロナなどは「オイルサーバー」、サンダイヤは「オイルフィーダー」と呼んでいます。工事店では「オイルリフター」と呼ぶこともあります。
本体の中には、小さな貯油槽、ポンプ、油面を見張る仕組み、あふれを防ぐ安全装置が入っています。メーカーが仕様を公開している機種(コロナ OS-9K、サンダイヤ OUP-901S・OUP-303S)は、いずれも最大揚程(くみ上げられる高さ)10m、電源はAC100Vです。電気で動くため、停電中はホームタンクから灯油をくみ上げられません(電源仕様からの判断)。札幌市内の業者の公開価格では、交換は工事費込みで5万5千円〜7万円程度が目安です。
この記事では、メーカーの仕様書・カタログと、消防法・札幌市火災予防条例の公式資料をもとに、オイルサーバーの仕組み、主な機種の仕様、選び方、交換費用、灯油タンクの届出、灯油を吸い上げないときの確認点を整理します。法人の施設管理・総務の方が、更新や新設を検討するときの判断材料になる内容にしています。
この記事でわかること
・オイルサーバーの役割と、吸い上げから送油までの仕組み
・主な機種の仕様(揚程・吸い上げ量・電源・貯油量・安全装置)
・札幌市内の業者が公開している交換・取り付け費用の相場
・灯油タンクの量に応じた消防法・札幌市火災予防条例の届出
・オイルサーバーが灯油を吸い上げないときの確認点
更新履歴
- 2026年10月27日:全面改訂。メーカーの仕様書・カタログにもとづいて仕組みと主な機種の仕様を書き直し、機種選びの目安、灯油タンクの届出(消防法・札幌市火災予防条例)、吸い上げないときの確認点を追加。根拠を確認できない記述を削除
- 2025年2月16日:初版公開
1. オイルサーバーとは?灯油を必要な場所へ自動で送る装置
オイルサーバーは、ホームタンクにためた灯油を、建物の中の燃焼機器まで自動で送る装置です。コロナのカタログでは「離れた場所や2階へも灯油を自動的に給油します」と説明されています。サンダイヤは自社製品を「灯油を必要な所へ必要な量だけ供給する、灯油自動供給器」としています。
FFストーブやボイラーは、本体の小さなタンクに灯油を入れるか、配管で灯油を受け取って動きます。ホームタンクより高い場所に機器があると、灯油は自然には流れていきません。そこで、途中にオイルサーバーを入れて、ポンプでくみ上げて送ります。
サンダイヤは、学校・病院・ペンションなどで各部屋へまとめて給油する用途を挙げています。法人の施設では、次のような場面で使われます。
- 2階以上の事務所・客室・居室にFFストーブを置いている
- ホームタンクから遠い部屋に燃焼機器がある
- 1つのホームタンクから、複数の部屋の機器へ灯油を送りたい
- ポリタンクで灯油を運び、ストーブに手で給油する作業をなくしたい
「オイルサーバー」「オイルフィーダー」「オイルリフター」「灯油自動供給器」は、いずれも同じ役割の装置を指して使われています。見積りや部品の手配では、名前よりもメーカー名と型式(本体の銘板に記載)で確認すると間違いがありません。
2. オイルサーバーの仕組み(吸い上げ・貯油・送油)
オイルサーバーの配管には、メーカーの仕様書で次の3系統が示されています。ホームタンクから灯油を吸い込む「入口(IN)」、燃焼機器へ送る「出口(OUT)」、あふれたときに灯油を逃がす「戻り管(オーバーフロー配管)」です。
図:オイルサーバーの基本の流れ(サンダイヤ・コロナの仕様書、カタログをもとに作成。油面によるポンプのON/OFFはサンダイヤ OC-801の構造図による)
油面の検知とポンプのON/OFF
サンダイヤが扱う大容量タイプ「オイルキャリー(OC-801)」の構造図では、タンク内のフロートスイッチが油面を検知し、下限でモーターON、上限でモーターOFFとなる構成が示されています。さらに、上限を超えた「上上限」では非常停止とブザー、下限を下回った「下下限」では減油の表示とブザーが働きます。吸い込み側には60メッシュのフィルターも付いています。
家庭・小規模施設向けの小型機も、本体に「運転」「油切れ」「アラーム」などの表示ランプがあり(サンダイヤ OUP-901S・OUP-303S の仕様書)、運転状態を外から確認できます。
安全装置
灯油をくみ上げる装置なので、あふれと空運転を防ぐ装置が付いています。
- サンダイヤ OUP-901S・OUP-303S:あふれ防止、過熱防止、空運転防止装置、連続運転防止装置
- コロナ OS-9K:オーバーフロー防止スイッチ付き。カタログでは「設置の際は必ずオーバーフロー配管をおこなってください」と注意書きがあります
小型の供給器と、ポンプユニット型の違い
サンダイヤの小型機(OUP-901S・OUP-303S)は、仕様書で種類が「落差形」と書かれています。本体の貯油槽から燃焼機器まで、高低差を使って灯油を送る形式を指すと考えられます(推測)。本体と機器の高さ関係は、メーカーの施工説明書で確認が必要です。
一方、より大きな建物向けには、ポンプユニットで灯油を押し上げるタイプもあります。サンダイヤが扱う「オイルキャリー400シリーズ」のポンプユニット(OC-PU-411-G)は、図面上で吸い上げ揚程5mのとき、供給高さ15mで毎時40L、20mで毎時35L、25mで毎時30Lを吐出する性能が示されています。同じシリーズには、戸別タンクユニット(OC-PT-411)もあります。
3. 主な機種の仕様(揚程・吸い上げ量・電源)
メーカーが仕様を公開している機種を比べると、次のとおりです。いずれも屋内外兼用で、最大揚程は10mです。
| 項目 | コロナ OS-9K | サンダイヤ OUP-901S | サンダイヤ OUP-303S |
|---|---|---|---|
| 設置場所 | 屋内外兼用 | 屋内外兼用 | 屋内外兼用 |
| 最大揚程 | 10m | 10m | 10m |
| 吸い上げ量・供給能力 | 133cm³/分(揚程8m・全長40m) 83cm³/分(揚程10m・全長40m) |
毎時15L (揚程6m・全長30m) |
毎時22.8L (揚程6m・全長30m) |
| 電源・消費電力 | 単相100V・23/22W | AC100V・14/13W | AC100V・14/13W |
| 貯油量 | 使用時最大1.35L | 貯油槽0.9L (使用時最大0.53L) |
貯油槽3.4L (使用時最大2.5L) |
| 使用温度 | (カタログに記載なし) | −20℃〜+40℃ | −20℃〜+40℃ |
| 供給燃料 | 灯油 | 灯油(JIS 1号灯油) | 灯油(JIS 1号灯油) |
| 本体価格(税込) | 66,000円 (2024年版カタログ。コロナのサイトでは旧カタログ扱い) |
53,900円 | 66,000円 |
表:主なオイルサーバーの仕様(出典:コロナ「2024北海道専用住設カタログ」(同社サイトで旧カタログとして公開。現行品・現行価格かは未確認)、サンダイヤ「オイルフィーダー」製品ページ・仕様書。消費電力は50/60Hz。本体価格は工事費を含みません)
貯油量は使用時の最大で約0.5〜2.5L(貯油槽の容積で0.9〜3.4L)と小さく、オイルサーバー自体は灯油を大量にためる設備ではありません。燃料の在庫は、あくまでホームタンク側にあります。
同じ機種でも、くみ上げる高さが大きいと吸い上げ量は減ります。コロナ OS-9Kでは、揚程8mで毎分133cm³(毎時に換算すると約8.0L)、揚程10mで毎分83cm³(同じく約5.0L)です。カタログ値は「揚程○m・全長○m」という条件付きの数字なので、実際の設置条件に近い値で比べます。
4. 機種選びと設置の注意点
燃焼機器の消費量に対して能力に余裕を持たせる
サンダイヤは、オイルフィーダーの吸い上げ量について、燃焼機器の最大燃焼消費量の合計が、特性図から求めた吸い上げ量の1/3を超えないようにと案内しています。
燃焼機器の最大燃焼消費量の合計 ≦ 吸い上げ量 × 1/3
(サンダイヤ「オイルフィーダー」製品ページの注意書きによる)
たとえば、OUP-303Sの仕様書の値(揚程6m・全長30mで毎時22.8L)をそのまま当てはめると、接続する機器の最大燃焼消費量の合計は毎時7.6Lまでが目安になります。実際の上限は、設置する高さと配管の長さから特性図で読み取った吸い上げ量で計算します。機器を増設するときも、この合計を計算し直します。
配管は細い銅管で、太い管を避ける
サンダイヤは、配管に外径8mm(または5/16インチ)、肉厚0.8±0.1mmの銅パイプを使い、1/2インチや3/4インチの太い銅管は避けるよう案内しています。理由として、次の3点を挙げています。
- 立ち上げ配管が太いと、設置直後のくみ上げに時間がかかり、自動停止する
- 入口側の継手(Oリング部)に小さな漏れがあると空気が入り、立ち上げ管が太いほど空気を追い出すのに時間がかかって自動停止する
- 出口側の管が太いと、管の中にたまった灯油が温度変化で本体へ逆流し、あふれる可能性がある
複数台を設置して太い配管にする場合は、メインタンクの底より低い位置の横引き配管だけにするよう求めています。サンダイヤは、取り付けは専門の業者に任せるよう案内しています。
電源(AC100V)と停電時の扱い
確認した機種はすべてAC100Vで動く電動ポンプです。設置場所の近くにコンセントか電源が必要です。停電中はポンプが動かないため、ホームタンクから新しく灯油をくみ上げることはできません。なお、長府製作所は、停電中は自社の給湯・暖房機器のほとんどが使えないと案内しています。燃焼機器の側も電気で動くものが多いため、停電対策はオイルサーバーだけでなく、機器全体で考える必要があります。
タンクの水とサビにも注意する
サンダイヤは、ホームタンクの内部には結露水などでサビや汚泥がたまるとして、定期的な洗浄を勧めています。水は灯油より重いため、タンクの底にたまります。使わない時期(夏など)は、結露水やサビを防ぐため満量で保管するのが望ましいとしています。サンダイヤのオイルキャリー(OC-801)のように吸い込み側にフィルターが付いた機種もあり、タンクのサビや水は吸い上げ不良の原因になり得ます(推測)。タンクの手入れについては「灯油のホームタンク洗浄の重要性」でも解説しています。
サンダイヤのOUP-901S・OUP-303Sは、使用温度が−20℃〜+40℃と仕様書に書かれています。冬にこれより冷え込む場所へ屋外設置する場合は、屋内に置けないか、メーカーの仕様で使えるかを事前に確認します。
また、札幌市消防局は、2026年6月28日午前にあいの里地区で、一般住宅の灯油ホームタンクが空になる事故が4件発生し、いずれも故意に流出させた形跡があったと公表しています。対策として、ホームタンクの日常点検と、タンク底部への「配管保護カバー」の設置を推奨しています。オイルサーバーの配管をタンクにつなぐときも、配管の保護をあわせて検討します。
5. オイルサーバーの交換・取り付け費用の相場(札幌)
札幌市内の設備業者が公開している価格を見ると、オイルサーバーの交換は工事費込みで5万5千円〜7万円程度が目安です。配管を延ばして新しく設置する場合は、8万円台の例があります。いずれも住宅向けの公開価格の例で、法人施設で台数が多い場合や配管が長い場合は、現地を見たうえでの見積りになります。
| 公開元(札幌市) | 内容 | 価格 | 価格に含まれるもの |
|---|---|---|---|
| ボイラーマート | オイルサーバーの交換(OS-303、OS-806、EP-204、HOS-ID92 など) | 55,000円〜58,000円(税込) | 標準工事費・廃棄処分費 |
| 鈴木総合住設 | オイルリフターの取替(EP-204、OS-806、OS-303、コロナ OS-9K) | 56,000円〜69,000円(ページ全体の注記では税込) | 取替工事 |
| 鈴木総合住設 | 新設(1階床下から2階へ露出配管を約15m延長した例) | 85,000円(ページ全体の注記では税込) | 新設工事一式(事例) |
表:札幌市内の業者が公開しているオイルサーバー交換・新設の価格(出典:ボイラーマート「オイルサーバー」、鈴木総合住設「オイルサーバー(オイルリフター)交換・新設工事」)
※2026年10月27日時点で各社のウェブサイトに掲載されている価格です。機種・設置条件によって変わるため、実際の金額は見積りで確認してください。
5-1. 費用が上がりやすい条件
- 配管の延長:ホームタンクから設置場所までの距離が長い、2階以上に送る
- 屋外配管の状態:配管の条件によっては、保温などの追加工事が必要になる場合がある(一般的な例)
- 電源工事:近くにコンセントがなく、電源の増設が必要
- 台数:工場や施設で複数の機器へ送る場合は、機器ごとの配管・分岐が増える
5-2. 見積りで確認したいこと
本体価格だけでなく、標準工事の範囲(配管の長さ・部材)、古い機器の撤去と処分費、電源工事の有無が含まれているかを確認します。複数社の見積りを、同じ条件で比べるのが基本です。
6. 灯油の貯蔵量と消防法・札幌市火災予防条例の届出
オイルサーバーの貯油量は数L程度ですが、つながっているホームタンクの量によっては、消防への届出や許可が必要になります。灯油は消防法上の危険物で、第4類の「第2石油類」にあたります(消防法 別表第一)。灯油の指定数量は1,000Lです。
指定数量以上の危険物は、許可を受けた貯蔵所などでしか貯蔵・取り扱いができません(消防法第10条・第11条)。指定数量未満の危険物の貯蔵・取り扱いの基準は、市町村の条例で定めることになっています(消防法第9条の4)。札幌市の場合、灯油の量に応じた手続きは次のとおりです。
| 灯油の貯蔵・取扱いの量 | 適用される法令 | 手続き |
|---|---|---|
| 200L未満 | 札幌市火災予防条例(第35条の基準) | 届出は不要 |
| 200L以上 1,000L未満 | 札幌市火災予防条例 | 所轄消防署へ届出 (個人の住居は500L以上1,000L未満で届出) |
| 1,000L以上 | 消防法 | 許可(許可なく貯蔵等をすると罰則あり) |
表:札幌市で灯油を貯蔵・取り扱うときの手続き(出典:札幌市消防局「危険物の貯蔵、取扱い、運搬のQ&A」、札幌市火災予防条例第71条)
200Lは指定数量(1,000L)の5分の1にあたります。指定数量の5分の1以上・指定数量未満の危険物は「少量危険物」と呼ばれ、札幌市火災予防条例の技術上の基準(第36条〜第37条の2)が適用されます。
タンクの量は「容積の90%」で数える(札幌市)
札幌市火災予防条例の解説では、タンクの数量はタンクの容積から10%を引いた数値(容量)で算定するとしています。また、貯蔵タンクと、そこから配管でつながった灯油を消費する設備は、同じ場所として数えてもよいとされています。設備の場合は、タンクの容量と、灯油を取り扱う量のうち大きいほうで数えます。
タンクの数量 = タンクの容積 × 0.9
計算例(仮定の数字):容積490Lのタンク → 490L × 0.9 = 441L → 灯油の指定数量1,000Lの0.441倍。5分の1(200L)以上なので、法人の事業所では届出が必要
複数のタンクにつながる配管などで、1日に指定数量以上の危険物を取り扱う部分は、条例ではなく消防法(政令)の規制対象になるとも書かれています。ボイラーなど灯油の消費量が多い設備がある施設では、タンクの容量だけでなく1日の使用量も確認します。
届出の方法(札幌市)
- 届出書:少量危険物貯蔵取扱所設置(廃止)届出書(様式24)1部と関係図書1部
- 添付書類:建物求積表・図、外構図、油系統・配管図、平面図、設備図、仕様表、タンク製作図のうち該当するもの
- 提出先:貯蔵・取り扱う場所を管轄する消防署(出張所を除く)の予防課
- 時期:あらかじめ(貯蔵・取り扱いを始める前)。廃止するときも届出が必要
- 方法:郵送、窓口、電子申請
札幌市火災予防条例の解説では、届出が不要な場合でも「技術基準に適合しなくてもよい」わけではないと明記されています。たとえば、届出が不要な個人の住居で200L以上500L未満を貯蔵する場合も、第36条の基準に適合させる必要があります。
札幌市以外の市町村も、それぞれの火災予防条例で指定数量未満の危険物の基準と届出を定めています。数量の数え方や届出の要否は、設置場所を管轄する消防署で確認します。札幌市の灯油タンクの設置基準は「札幌市の灯油タンクの設置基準」で詳しく解説しています。
7. オイルサーバーが灯油を吸い上げないときの確認点
オイルサーバーが灯油を吸い上げない、途中で止まるときに確認したいことを、メーカーが公開している注意点をもとに整理します。
- 表示ランプ:「油切れ」「アラーム」などのランプが点いていないか確認します。サンダイヤの小型機は空運転防止装置・連続運転防止装置を備えており、異常時は自動で止まる仕組みです。
- ホームタンクの残量とバルブ:タンクが空になっていないか、送油バルブが閉まっていないかを見ます。
- 入口側の継手からの空気の吸い込み:サンダイヤは、入口継手(Oリング部)に小さな漏れがあると空気が入り、自動停止の原因になるとしています。
- 立ち上げ配管の太さ:配管が太いと、くみ上げに時間がかかって自動停止します。交換や移設の後に止まるようになった場合は、配管の径を確認します。
- 揚程と配管の長さ:機器の位置を高くした、配管を延ばしたといった変更で、仕様の範囲を超えていないか確認します。
本体の故障か配管の問題かは、外から見ただけでは判断がつかないことがあります。灯油を扱う機器なので、配管の分解や本体の交換は専門の業者に依頼します。
8. オイルサーバーの施工事例(北海道の工場・施設)
8-1. 工場・倉庫の事例
totokaが施工した、広い倉庫を暖房機で暖めている工場の事例です。冬場は大量の灯油を使い、以前は作業員がポリタンクで何往復も給油していました。作業の負担に加え、こぼれによる事故や、給油が間に合わずに暖房が止まるリスクも抱えていました。オイルサーバーの設置後は、給油にかかる時間と手間が減り、安全面でも改善につながりました。
8-2. 就労支援施設の事例
同じくtotokaが施工した就労支援施設の事例です。職員の方が、屋外のホームタンクからポリタンクで灯油を運び、ストーブに給油していました。オイルサーバーの設置後は、ストーブへの給油の手間がほとんどなくなり、冬場の重い運搬作業から解放されました。
9. よくある質問(FAQ)
A. どちらも、ホームタンクの灯油をポンプでくみ上げて燃焼機器へ送る同じ役割の装置です。メーカーによって「オイルサーバー」(コロナなど)、「オイルフィーダー」(サンダイヤ)など名前が異なり、工事店では「オイルリフター」とも呼ばれます。手配の際は本体の銘板にあるメーカー名と型式で確認します。
A. ホームタンクから新しく灯油をくみ上げることはできません。メーカーが仕様を公開している機種はいずれもAC100Vで動く電動ポンプのためです(メーカー資料に停電時の記載はなく、電源仕様からの判断)。FFストーブやボイラーなど燃焼機器の側も電気を使うものが多く、停電対策は機器全体で考える必要があります。
A. 札幌市内の業者が公開している価格では、工事費込みで5万5千円〜7万円程度の例が多く見られます(2026年10月27日時点)。配管を延ばして新設した例では8万5千円です。配管の延長や電源工事が必要な場合は、その分が加わります。
A. 札幌市では、灯油を200L以上1,000L未満貯蔵・取り扱う場合は、あらかじめ所轄の消防署へ届け出ます(個人の住居は500L以上1,000L未満)。1,000L以上は消防法の許可が必要です。タンクの量は、容積から10%を引いた「容量」で数えます。札幌市以外は、各市町村の火災予防条例を確認してください。
A. ホームタンクの残量不足やバルブの閉め忘れのほか、メーカーは入口側の継手から空気が入ることや、立ち上げ配管が太すぎることで自動停止する場合があるとしています。表示ランプを確認し、改善しなければ専門の業者に点検を依頼します。
A. 台数ではなく、灯油の量で考えます。サンダイヤは、接続する燃焼機器の最大燃焼消費量の合計が、設置条件での吸い上げ量の1/3を超えないよう案内しています。機器の消費量と、揚程・配管の長さから見た吸い上げ量を照らし合わせて決めます。
10. まとめ
- オイルサーバーは、ホームタンクの灯油を電動ポンプでくみ上げ、2階や離れた部屋の燃焼機器へ自動で送る灯油自動供給器です
- メーカーが仕様を公開している機種は、最大揚程10m・AC100V・使用時の貯油量は最大約0.5〜2.5Lで、停電中はくみ上げができません
- 機種選びでは、燃焼機器の消費量の合計が吸い上げ量の1/3以内に収まるかを確認します(サンダイヤの案内)
- 札幌市内の業者の公開価格では、交換は工事費込みで5万5千円〜7万円程度が目安です
- 札幌市では、事業所など個人の住居以外で灯油を200L以上(タンクは容積の90%で計算)貯蔵する場合は消防署への届出(個人の住居は500L以上)、1,000L以上は消防法の許可が必要です
- 吸い上げないときは、表示ランプ、タンクの残量とバルブ、入口側の空気の吸い込み、配管の太さを確認します
記事情報
公開日:2025年2月16日
最終更新日:2026年10月27日(全面改訂)
参照資料:
・株式会社サンダイヤ「オイルフィーダー」製品ページ(サンダイヤ)
・株式会社サンダイヤ「オイルフィーダー仕様書 OUP-901S」(PDF)
・株式会社サンダイヤ「オイルフィーダー仕様書 OUP-303S」(PDF)
・株式会社サンダイヤ「オイルキャリー OC-801 構造図」(PDF)
・株式会社サンダイヤ「オイルキャリー400シリーズ ポンプユニット OC-PU-411-G」(PDF)
・株式会社サンダイヤ「Q&A」(サンダイヤ)
・株式会社コロナ「2024北海道専用住設カタログ」(PDF)
・株式会社長府製作所「自然災害及び停電・断水による影響への主な対応方法」(長府製作所)
・e-Gov法令検索「消防法」(e-Gov)
・e-Gov法令検索「危険物の規制に関する政令」(e-Gov)
・札幌市消防局「危険物の貯蔵、取扱い、運搬のQ&A」(札幌市)
・札幌市「札幌市火災予防条例の解説・指導指針」第4章(概要)(PDF)、第71条(PDF)
・札幌市「少量危険物貯蔵取扱所設置(廃止)届出書」手続き説明(札幌市)
・札幌市消防局「灯油ホームタンクからの連続流出被害が発生」(札幌市)
・ボイラーマート「オイルサーバー」(ボイラーマート)
・鈴木総合住設「灯油配管・コック増設工事・オイルサーバー(オイルリフター)取替及び新設」(鈴木総合住設)
※2026年10月27日時点の情報です。機種の仕様・価格はメーカーの公開資料によるもので、販売状況や最新の仕様は各メーカーでご確認ください。届出の要否は設置場所を管轄する消防署でご確認ください。
