容量拠出金とは|北海道企業への影響と単価推移【2026年8月更新】

2027年度の容量市場・追加オークションで、北海道は「不足エリア」と判定されました。これは、確率的な供給信頼度の評価上、北海道の供給余力が他エリアより小さく、今回のオークションでそれ以上追加できる対象電源も残っていなかったことを意味します。電力広域的運営推進機関(OCCTO)が2026年8月6日に約定結果を公表しました。

ここで先に申し上げておきます。これは「2027年度に北海道で停電する」という意味ではありません。ただし、北海道で事業を営む企業にとって、2027年度の電力調達を考えるうえで見逃せない材料であることも確かです。

この記事では、公表資料の数字をたどりながら、追加オークションの仕組み、北海道が不足エリアとなった意味、そして法人の電気料金にどう関わるのかを整理します。

この記事でわかること
✅ 容量市場の追加オークションとは何か(メインオークションとの違い)
✅ 2027年度の約定結果(458万kW・10,361円/kW・425億円)の読み方
✅ 0円入札が約75%なのに約定価格が1万円を超えた理由
✅ 北海道が「不足エリア」と判定された本当の意味
✅ 法人が2027年度の電力契約で確認すべきチェックリスト

1. 容量市場の追加オークションとは?

一言でいうと「1年前の予約内容の補充」です

容量市場とは、電力量(kWh)ではなく、将来の供給力(kW)を取引する市場です。実際に発電した量ではなく、「必要なときに発電や需要抑制ができる能力」を売買します。

メインオークションは、実需給年度の4年前に実施されます。その後、需要予測や発電所の状況が変わった場合に、実需給年度の約1年前に実施されるのが追加オークションです。

身近な例えでいえば、メインオークションが「4年前の本予約」、追加オークションが「1年前の予約内容の補充」にあたります。

今回は「調達オークション」でした

追加オークションには2種類あります。供給力が不足している場合に買い足す「調達オークション」と、余剰がある場合に契約容量を手放す「リリースオークション」です。

2027年度向けに実施されたのは、全国を対象とする調達オークションでした。メインオークションのやり直しではなく、不足分を買い足すためのオークションです。

正式名称2026年度実施 容量市場追加オークション(対象実需給年度:2027年度)
実施形態調達オークション(全国)
応札受付2026年6月3日〜6月15日
約定結果の公表2026年8月6日
市場管理者電力広域的運営推進機関(OCCTO)
公表資料容量市場に関するお知らせ(OCCTO)

2. 2027年度追加オークションの結果は?

全国で約458万kWを追加調達しました

結論から示します。全国の約定総容量は4,578,545kW(約458万kW)、エリアプライスは全エリア一律で10,361円/kW、経過措置を踏まえた約定総額は約425億円(42,514,195,797円)でした。

エリア別の約定容量は下表のとおりです。九州と中部が大きく、北海道は28,792kW(約2.9万kW)にとどまりました。

エリアエリアプライス約定容量約定総額(経過措置控除後)
北海道10,361 円/kW28,792 kW約2.9 億円
東北10,361 円/kW294,181 kW約29.3 億円
東京10,361 円/kW427,859 kW約41.5 億円
中部10,361 円/kW1,094,291 kW約101.8 億円
北陸10,361 円/kW252,584 kW約24.9 億円
関西10,361 円/kW139,099 kW約14.2 億円
中国10,361 円/kW771,401 kW約70.1 億円
四国10,361 円/kW103,081 kW約10.2 億円
九州10,361 円/kW1,467,257 kW約130.2 億円

電源区分では安定電源が約8割を占めました

全国の応札容量458万kWの内訳は、安定電源が369万kW(80.5%)、変動電源(単独)が5万kW(1.1%)、変動電源(アグリゲート)が37万kW(8.1%)、発動指令電源が47万kW(10.3%)でした。

発電方式別では、石炭等が165.4万kW(36.1%)、原子力が91.0万kW(19.9%)、LNGが56.0万kW(12.2%)と続きます。なお石炭等のうち、非効率石炭火力の応札は33.3万kWでした。

💡 ポイント:kWとkWhは別物です

容量市場の約定容量は「実際に発電する電力量」ではありません。石炭等が165.4万kW約定したからといって、2027年度にその電源が常時発電する、という意味ではありません。あくまで「いざというときに出せる能力」を確保した数字です。

3. なぜ追加オークションが必要になったのか?

メインオークション後に約462万kWが退出していました

2027年度のメインオークションでは、全国で約1億6,745万kWが約定していました。しかし2026年3月末までに、市場退出などによって約462万kWが減少しています。

今回の追加調達は約458万kWです。数字の規模はかなり近いことがわかります。

メインオークション約定容量 1億6,745万kW (2024年1月時点) 市場退出など ▲ 462万kW 今回の追加調達 + 458万kW ※ 長期脱炭素電源・FIT電源・容量市場外の供給力も別途計算に含まれます

図1:メインオークション後の供給力の減少と、今回の追加調達

したがって専門的には、需要が急増したからというより、メインオークション後に失われた供給力を補う意味合いが強いと読み取れます。

ただし、退出した462万kWを458万kWで単純に置き換えたわけではありません。長期脱炭素電源オークションでの契約容量142万kW、FIT電源等の期待容量2,217万kW、容量市場外の見込み供給力控除量180万kWなども計算に織り込まれています。

4. 0円入札が約75%なのに、なぜ約定価格は1万円を超えたのか?

応札価格の加重平均は1,580円/kWでした

ここが今回の結果でもっとも誤解されやすい部分です。全国の応札価格の加重平均は1,580円/kWにすぎません。応札価格の分布を見ると、0円での入札が74.9%を占めています。

応札価格の区分比率
① 0円74.9%
② 0円超〜Net CONEの50%以下13.1%
③ Net CONEの50%超〜Net CONE以下12.0%
④ Net CONE超0.04%

Net CONE(指標価格)とは、新規発電設備の固定費用から、電力量取引などによる収益を差し引いた正味固定費用です。2027年度向けでは10,343円/kWに設定されています。

それにもかかわらず、約定価格は10,361円/kWとなりました。「発電事業者の多くが1万円前後で入札した結果、1万361円になった」という説明は誤りです。

需要曲線と供給曲線が交差しなかったためです

今回は、供給曲線が需要曲線と通常の形で交差しませんでした。この場合、制度上は供給曲線の終端の真上に位置する需要曲線上の点を「仮想交点」とし、約定処理での交点として用います

調達量(kW) 価格 (円/kW) 需要曲線 供給曲線 (約75%が0円入札) 供給曲線の終端 仮想交点 → 約定価格 10,361円/kW

図2:需要曲線と供給曲線が交差しない場合の「仮想交点」の考え方(概念図)

つまり10,361円/kWは、応札価格の平均ではありません。供給可能量が尽きた地点で、需要曲線側から決まった価格です。

💡 ポイント:0円入札は「タダで発電する」という意味ではありません

容量市場はシングルプライス方式です。落札すれば、応札価格にかかわらず市場で決まった約定価格が基本的に適用されます。そのため、確実に落札されることを優先する電源が0円で応札することは合理的な行動になり得ます。実際、変動電源(単独)と変動電源(アグリゲート)は全ての応札価格が0円/kWでした。

5. 全電源が落札されたことが意味するもの

今回、全国の電源等の区分別の落札率は、安定電源・変動電源(単独)・変動電源(アグリゲート)・発動指令電源のいずれも100%でした。落札されなかった電源はありません。

通常の入札では、必要量を超える応募があり、高い入札が落選することで価格競争が働きます。しかし今回は、参加できた電源をすべて採用しています。

ここから言えるのは、追加オークションに参加できる供給力の層が厚くなかったということです。

⚠ 「日本全国で電力が足りない」とは断定できません

追加オークションに参加できるのは、メインオークションで落選した電源や、その後に供給可能となった電源などに限られます。したがって、電力市場全体の不足というより、追加調達市場に残っていた電源の層が薄かったと表現する方が正確です。

6. 北海道が「不足エリア」となった意味とは?

北海道の供給信頼度は0.265でした

全国市場の約定処理後、北海道が不足エリア、その他が充足ブロックと判定されました。そしてOCCTOは「不足エリアで追加できる電源がないため、約定処理を終了した」と説明しています。

供給信頼度とは、需要1kWあたりの年間供給力不足電力量(kWh/kW・年)の期待値を示す指標です。数字が大きいほど供給不足のリスクが高いことを意味します。

北海道 0.265 全国(交点) 0.088 目標値 0.059 東京 0.019 ※ 単位:kWh/kW・年。数字が大きいほど供給不足リスクが高いことを示します

図3:供給信頼度の比較(2027年度追加オークションの約定処理結果)

目標とする供給信頼度は0.059、需要曲線と供給曲線の交点における全国の供給信頼度は0.088でした。北海道の0.265は、この両方を大きく上回っています。

「予備率が低いから」ではありません

ここが、この結果を読むうえでもっとも重要な点です。北海道は、単純な供給力と需要の比率で見れば、むしろ余裕があるように見えます。

エリア想定需要(H3)確保している供給力供給力/需要供給信頼度
北海道508.1 万kW618 万kW121.6%0.265
九州1,571.2 万kW1,977 万kW125.8%0.037
東京5,524.0 万kW5,973 万kW108.1%0.019

東京は供給力/需要の比率が108.1%と北海道より低いにもかかわらず、供給信頼度は0.019と良好です。つまり、供給信頼度は単純な予備率では測れません。

供給信頼度は、需要と供給の変動を確率的に評価した指標です。同じ予備率でも、電源構成や他エリアからの応援可能量によって結果は変わります。

💡 推測:背景として考えられること(弊社の考察)

以下は公表資料に明記されていない推測です。北海道は他エリアとの連系が北本連系設備に限られ、応援を受けられる量に物理的な制約があります。また調整機能あり電源の約定総容量は北海道で433万kW(うちLNG54万kW、揚水76万kW)と、規模自体が小さい構成です。こうした条件が確率評価上のリスクとして表れている可能性があります。

メインオークションでも北海道は不足エリアでした

これは今回が初めてではありません。2027年度のメインオークション(2024年1月公表)でも、北海道と九州は不足エリアのまま追加できる電源がなくなり、減少処理が行われませんでした。当時の北海道の供給信頼度は0.463です。

今回の0.265は、当時より改善はしています。ただし目標値0.059には遠く届いていません。単発の異常値ではなく、継続している構造だと読むのが妥当です。

北海道 誤読を避けるための整理

公表資料から言えるのは、次のことです。

◯ 言えること:確率的な供給信頼度の評価上、北海道は他エリアより供給余力が小さく、今回の追加オークションでそれ以上追加できる対象電源も残っていなかった。

✕ 言えないこと:「2027年度に北海道で停電する」「北海道の電力が2.9万kW不足している」「北海道電力の発電所が足りない」。いずれも資料からは断定できません。

7. 北海道が「不足エリア」なのに、価格が全国と同じなのはなぜ?

北海道は約定処理の途中で他エリアと分かれましたが、最終的なエリアプライスは他エリアと同じ10,361円/kWでした。

理由は明快です。不足エリアであっても、追加可能な電源がなければ、それ以上価格を上げて電源を追加することができないからです。追加処理が行われないまま処理が終了したため、全国市場の約定処理で決まった価格がそのままエリアプライスになりました。

参考までに、北海道のメインオークションの約定価格は13,287円/kWでした。今回の追加分は、それより低い水準です。

⚠ 「不足エリアだから北海道だけ価格が高騰した」わけではありません

今回の北海道で重要なのは価格そのものより、お金を上乗せしても追加できる対象電源が残っていなかったという点です。

8. 北海道ではDRなど発動指令電源の役割が大きい

北海道の落札容量28,792kWのうち、発動指令電源が17,653kWを占めます。比率にして61.3%です。全国の発動指令電源比率が10.3%であることと比べると、際立った構成です。

北海道 28,792kW 発動指令電源 17,653kW(61.3%) その他 11,139kW(38.7%) ※ 発動指令電源は調整係数反映後の容量です(反映前は31,168kW)

図4:北海道エリアの追加オークション落札容量の内訳

発動指令電源には、電力不足時に需要を減らすデマンドレスポンス(DR)や、小規模な電源をまとめて供給力として提供する仕組みなどが含まれます。すべてがDRとは限らないため、正確には「DRなどの発動指令電源」と表現するのが適切です。

ここから読み取れるのは、北海道では新たな大型発電所だけでなく、需要家側の節電・負荷制御を供給力として活用する重要性が高まっているということです。

💡 ポイント:調整係数という仕組み

北海道の発動指令電源には56.64%の調整係数が適用されました。応札容量31,168kWに調整係数を反映した17,653kWで約定処理が行われています。ただし発動指令が発令された場合は、調整係数を反映する前の容量(31,168kW相当)を3時間継続して提供する必要があります。DRに参加する需要家にとっては、契約上の容量と実際に求められる抑制量が異なる点に注意が必要です。

9. 2027年度の電気料金にどう影響する?

北海道の小売電気事業者の負担は約560億円の試算です

今回の追加オークションの約定総額は約425億円です。ただし、これがそのまま電気料金に乗るわけではありません。

2027年度に事業者が負担する容量拠出金の試算は、メインオークション・追加オークション・長期脱炭素電源オークションを合わせたものです。北海道エリアの試算は下表のとおりです。

負担者メイン・追加長期脱炭素電源合計
小売電気事業者545.0 億円15.1 億円560.1 億円
一般送配電事業者53.8 億円1.3 億円55.1 億円
北海道エリア計598.8 億円16.4 億円615.2 億円

なお、今回の追加オークションによる北海道エリアの約定総額は約2.9億円です。2027年度の負担額の大半は、依然としてメインオークション分が占めています。

契約電力に約定価格を掛ける計算はできません

ここは実務上、非常に間違えやすい点です。容量拠出金は、小売電気事業者ごとに、前年度の夏季・冬季のピーク時の電力(kW)の構成比を基礎として配分されます。

重要 この計算は誤りです

契約電力100kWの企業について「100kW × 10,361円 = 年間103万6,100円」と計算するのは誤りです。約定価格は小売電気事業者間の配分計算に用いられる数字であり、需要家の契約電力に直接掛ける単価ではありません。

実際の顧客への転嫁方法は、小売電気事業者によって異なります。主なパターンは次のとおりです。

  • 容量拠出金相当額を別項目として請求する
  • 基本料金単価に含める
  • 電力量料金に含める
  • 契約電力や使用実績から独自の計算式で算定する

したがって法人が2027年度の電力契約を比較する際は、電力量単価だけでは判断できません。容量拠出金、需給調整費、制度対応費などを含めた年間総額で比較する必要があります。

10. 法人が電力契約で確認すべき5つのチェックポイント

ここまでの内容を、実務で使える形に落とし込みます。相見積もりを取る際、次の5点を各社に確認してください。

No.確認項目確認の観点
1容量拠出金相当額の請求方法別項目か、基本料金か、電力量料金込みか
2単価の算定根拠固定単価か、実績連動か、期中改定はあるか
32027年度の見込み単価2026年度実績との差分を数字で提示できるか
4その他の制度関連費用需給調整費、再エネ賦課金、制度対応費などの扱い
5年間総額での比較基本料金・電力量料金・各種費用を含めた年額

特に第1項目と第2項目は、契約書や重要事項説明書に記載がないケースもあります。書面で回答を得ておくことをおすすめします。

北海道 北海道の事業者にとっての活用のポイント

■ ポイント1:まず「停電の話ではない」と切り分ける
不足エリアという判定は、確率的な供給信頼度の評価結果です。設備投資や事業計画を今すぐ変更すべき、という性質の情報ではありません。事実関係を正しく切り分けたうえで、電力調達の条件確認に落とし込むことが実務的です。

■ ポイント2:DR(デマンドレスポンス)の検討余地が広がっている
北海道の追加落札容量の61.3%が発動指令電源でした。全国平均の10.3%と比べても突出しています。自家発電設備、蓄電池、業務用冷凍冷蔵設備、大型空調などを持つ事業所は、アグリゲーター経由でDRに参加できる可能性があります。札幌・旭川・帯広などの物流施設や食品工場では、冷凍冷蔵設備の一時的な運転調整が候補になります。

■ ポイント3:寒冷地ゆえのピーク構造を把握しておく
北海道は冬季の暖房需要が電力ピークを押し上げる地域です。容量拠出金の配分は夏季・冬季のピーク時の電力を基礎とするため、冬のピークをどれだけ抑えられるかが、間接的にコスト構造へ効いてきます。デマンド監視と暖房設備の運転最適化は、電気料金だけでなく制度費用の観点からも意味を持ちます。

■ ポイント4:契約更新のタイミングを2027年度から逆算する
2027年度の容量拠出金は、2026年度中に各社の料金メニューへ反映されていきます。年間契約の場合、2026年秋〜冬の更新交渉が実質的な判断ポイントになります。単価だけでなく制度関連費用の扱いを含めて比較検討する時間を確保してください。

11. よくある質問(FAQ)

Q1. 北海道が不足エリアになったということは、2027年度に停電するのですか?

A. いいえ、そうではありません。不足エリアとは、確率的な供給信頼度の評価上、他エリアより供給余力が小さいと判定された状態を指します。停電の発生が決まったという意味ではありません。

Q2. 約定価格の10,361円/kWを契約電力に掛ければ、負担額がわかりますか?

A. いいえ、計算できません。容量拠出金は小売電気事業者ごとに、前年度の夏季・冬季のピーク時の電力の構成比を基礎として配分されます。需要家の契約電力に直接掛ける単価ではありません。

Q3. 0円入札が約75%なのに、なぜ約定価格が1万円を超えたのですか?

A. 供給曲線が需要曲線と交差しなかったためです。この場合、供給曲線の終端の真上にある需要曲線上の点を「仮想交点」として約定処理を行います。10,361円/kWは応札価格の平均ではなく、需要曲線側から決まった価格です。

Q4. 追加オークションとメインオークションはどう違うのですか?

A. メインオークションは実需給年度の4年前に実施します。追加オークションは、その後の需要や供給力の変化を踏まえ、実需給年度の約1年前に実施する補完的なオークションです。今回は不足分を買い足す「調達オークション」でした。

Q5. 発動指令電源とは何ですか?DRとは違うのですか?

A. 発動指令電源には、デマンドレスポンス(DR)のほか、安定的に供給力を提供できない1,000kW以上の電源や、小規模電源を束ねたものが含まれます。DRは発動指令電源の一種であり、両者は同義ではありません。

12. まとめ

2027年度の容量市場・追加オークションについて、要点を整理します。

  • 全国で約458万kWを追加調達し、エリアプライスは全エリア一律10,361円/kW、約定総額は約425億円でした
  • 応札された電源はすべて落札され、落札率は100%でした
  • 0円入札が74.9%を占めましたが、需要曲線と供給曲線が交差せず「仮想交点」で価格が決まりました
  • 北海道は不足エリアと判定され、追加できる対象電源も残っていませんでした(供給信頼度0.265/目標値0.059)
  • 北海道の追加落札容量の61.3%はDRなどの発動指令電源でした
  • 北海道の小売電気事業者の負担試算は約560.1億円。ただし需要家の契約電力に約定価格を直接掛ける計算はできません

今回の結果で注目すべきは、約定価格の高さだけではありません。応札された458万kWがすべて落札され、需要曲線と供給曲線が通常の形で交差しなかったことです。これは、追加で調達可能な供給力の選択肢が限られていたことを示します。

特に北海道では、不足エリアと判定されたにもかかわらず、追加可能な電源が残っていませんでした。2027年度の北海道では、発電所の確保に加えて、DRなど需要家側の負荷制御がこれまで以上に重要になると考えられます。

記事情報
公開日:2026年8月7日
参照資料:電力広域的運営推進機関「容量市場 追加オークション約定結果(対象実需給年度:2027年度)」(2026年8月6日公表)、同「容量市場メインオークション約定結果(対象実需給年度:2027年度)」(2024年1月24日公表)
※本記事は上記の公表資料に基づいて作成しています。「弊社の考察」と明記した箇所は推測であり、公表資料に記載された事実ではありません。最新情報は電力広域的運営推進機関の公式サイトをご確認ください。