電源調達調整費と燃料費調整額の違い|北海道電力の単価と新電力の確認点

「燃料費調整額」と「電源調達調整費」の違いは、誰がどんなルールで決めているかです。燃料費調整額は、原油・LNG・石炭の輸入価格(貿易統計価格)の変動を電気料金に反映する仕組みで、北海道電力は算定方法と基準値を公表しています。電源調達調整費は、新電力などが自社の電気の調達費用の変動を料金に反映するために独自に設けている項目で、名前も計算方法も会社ごとに違います。

注意したいのは、名前だけでは中身を判断できないことです。北海道電力の高圧・特別高圧の「燃料費等調整」には、卸電力市場の価格を反映する「市場価格調整」も含まれています。反対に、「燃料費調整」という同じ名前でも、北海道電力とは基準が違い、プラスとマイナスが逆になっている新電力もあります。燃料費調整とは別に、電源調達調整費の単価が上乗せされるプランもあります。

この記事では、2026年10月27日時点の公表情報をもとに、北海道電力の燃料費調整の計算方法と2026年の月別単価、国の電気・ガス料金支援の扱い、新電力の調整項目の主なタイプと見積りの確認方法を整理します。

この記事でわかること
・燃料費調整額と電源調達調整費の違い(決め方・算定の材料・上限)
・北海道電力の燃料費等調整の計算方法(低圧と高圧・特別高圧の違い)
・北海道電力の燃料費等調整単価(2026年1月分〜11月分)と国の支援による値引き
・新電力の調整項目の主なタイプと、公式資料で確認できる例
・見積りや請求書で調整項目を比べるときの手順と注意点

更新履歴

  • 2026年10月27日:全面改訂。北海道電力の燃料費等調整(市場価格調整を含む)の計算方法、2026年の月別単価、国の電気・ガス料金支援の扱い、新電力の調整項目の実例(公式資料)と確認手順を追加。根拠を確認できない記述を削除
  • 2023年6月12日:初版公開

1. 電源調達調整費と燃料費調整額の違い

まず全体像です。どちらも「毎月変わる単価×使用量」で請求される点は同じですが、決め方が違います。

項目 燃料費調整額(北海道電力の場合) 電源調達調整費など(新電力の独自項目)
決める人 北海道電力が算定方法・基準値を公表(低圧の規制料金は国の制度に沿って設定) 各社が約款・料金表で独自に定める
算定の材料 原油・LNG・海外炭の3か月平均の貿易統計価格。高圧・特別高圧は卸電力市場のスポット価格も反映(市場価格調整) 会社ごとに違う(自社の調達費用の実績、市場価格など)
名称 「燃料費等調整」(燃料費調整+市場価格調整+離島ユニバーサルサービス調整) 「電源調達調整費」「電源調達等調整額」「市場価格調整額」など会社ごとに違う
上限 低圧の規制料金のみ上限あり。低圧の自由料金と高圧・特別高圧は上限なし 会社・プランごとに違う(上限・下限があるものもある)
燃料費調整との関係 - 燃料費調整の代わりに使う会社も、燃料費調整に上乗せする会社もある

表:燃料費調整額と電源調達調整費の違い(北海道電力「燃料費等調整制度」、各社の公式資料をもとに作成。新電力側は会社ごとに異なります)

大事なのは、「電源調達調整費がある=高い」「燃料費調整額だけ=安心」とは言えないことです。比べるべきなのは、基本料金・電力量料金・各種調整額を合計した請求額です。

2. 燃料費調整制度の仕組み(北海道電力の場合)

資源エネルギー庁によると、燃料費調整制度は、原油・LNG・石炭の価格の上昇・下落を毎月の電気料金に自動で反映する仕組みです。電力会社は「基準燃料価格」を決めておき、3〜5か月前の3か月間の平均燃料価格が基準より高ければプラス調整、低ければマイナス調整をします。

計算方法と反映のタイミング

燃料費調整単価 =(平均燃料価格 - 基準燃料価格)÷ 1,000 × 基準単価

平均燃料価格 = 原油価格×α + LNG価格×β + 海外炭価格×γ(3か月平均の貿易統計価格を原油換算)
基準単価:平均燃料価格が1,000円/kl変わったときの調整単価(税込)
平均燃料価格が基準を下回ればマイナス、上回ればプラスになります

北海道電力は、3か月間の平均燃料価格から算定した単価を2か月後の電気料金に適用し、毎月更新しています。たとえば2026年6月〜8月の平均が2026年11月分、7月〜9月の平均が12月分の電気料金に使われます。

低圧と高圧・特別高圧で基準が違う

北海道電力の燃料費調整は、低圧と高圧・特別高圧で基準燃料価格も基準単価も違います。さらに高圧・特別高圧には、卸電力市場の価格を反映する「市場価格調整」が加わります。

低圧(従量電灯・低圧電力・エネとくプランなど) 基準燃料価格 80,800円/kl、基準単価 17.3銭(従量制)。燃料費等調整単価 = 燃料費調整単価 + 離島ユニバーサルサービス調整単価
高圧・特別高圧(業務用電力・高圧電力など) 基準燃料価格 51,400円/kl、基準単価 高圧18.8銭・特別高圧18.3銭。燃料費等調整単価 = 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 + 離島ユニバーサルサービス調整単価
市場価格調整(高圧・特別高圧) 平均市場価格 = 全日の単純平均スポット市場価格×0.6760 + 午前8時〜午後4時の単純平均スポット市場価格×0.3240。基準市場価格12円24銭/kWhとの差に調整係数(高圧0.229、特別高圧0.223)を掛ける
上限 特定小売供給約款(規制料金)は平均燃料価格121,200円/klが上限。高圧・特別高圧は燃料費調整・市場価格調整とも上限なし

規制料金の上限121,200円/klは、基準燃料価格80,800円/klの1.5倍です。資源エネルギー庁は、規制料金では基準燃料価格の1.5倍を上限としていると説明しています。一方、北海道電力は低圧の自由料金プラン(エネとくプランなど)について、2022年12月分から平均燃料価格の上限を廃止しています。

北海道 北海道電力の高圧は2023年4月から市場価格も反映

北海道電力は2023年4月1日から、高圧・特別高圧の料金で燃料費調整制度を見直し、卸電力市場価格の変動を反映する「市場価格調整単価」を導入しました。名称も「燃料費等調整制度」に変わっています。導入時の説明資料では、参照する市場価格を日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場の北海道エリアプライスとしています。「大手電力の料金は市場価格の影響を受けない」という理解は、北海道電力の高圧には当てはまりません。

実際の計算例(2026年11月分・高圧)

北海道電力が公表した2026年11月分の算定諸元で、高圧の単価を確かめます。

燃料費調整単価 =(54,600 - 51,400)÷ 1,000 × 18.8銭 ≒ 0円60銭

市場価格調整単価 =(12円77銭 - 12円24銭)× 0.229 ≒ 0円12銭
離島ユニバーサルサービス調整単価 = 0円03銭
燃料費等調整単価(合計)= 0円75銭/kWh(税込)

2026年6月〜8月の平均燃料価格は54,600円/kl(高圧・特別高圧)で、平均市場価格は12円77銭/kWhでした。低圧は平均燃料価格54,400円/klが基準80,800円/klを大きく下回るため、燃料費等調整単価は−4円54銭/kWhになっています。

ポイント:マイナスの単価は「割引」ではない

燃料費調整は、基準燃料価格との差を調整する仕組みです。低圧の単価が大きなマイナスなのは、基準燃料価格(80,800円/kl)が現在の平均燃料価格より高いためで、電力量料金の単価と合わせて見なければ高い・安いは判断できません。低圧と高圧で単価の符号が違うのも同じ理由です。

3. 北海道電力の燃料費等調整単価(2026年1月分〜11月分)

2026年10月27日時点で公表されている北海道電力の燃料費等調整単価は次のとおりです。国の電気・ガス料金支援の値引きを反映した後の単価で、カッコ内は値引き前の単価です。

電気料金の月 低圧 高圧 特別高圧 国の支援による値引き(低圧/高圧)
2026年1月分 −7.36 −2.56 −2.50 なし
2026年2月分 −11.83(−7.33) −5.03(−2.73) −2.65 4.50/2.30
2026年3月分 −11.76(−7.26) −4.88(−2.58) −2.51 4.50/2.30
2026年4月分 −8.72(−7.22) −3.23(−2.43) −2.36 1.50/0.80
2026年5月分 −7.21 −2.38 −2.31 なし
2026年6月分 −7.17 −2.38 −2.32 なし
2026年7月分 −6.88 −2.21 −2.15 なし
2026年8月分 −9.63(−6.13) −3.14(−1.34) −1.31 3.50/1.80
2026年9月分 −9.49(−4.99) −2.28(0.02) 0.03 4.50/2.30
2026年10月分 −8.04(−4.54) −1.17(0.63) 0.62 3.50/1.80
2026年11月分 −4.54 0.75 0.74 なし

表:北海道電力の燃料費等調整単価(円/kWh・税込。低圧は従量制の単価。カッコ内は北海道電力が各月のお知らせで公表した値引き前単価)(北海道電力「過去の燃料費調整単価等一覧」、各月の燃料費等調整のお知らせ)

読み取れるポイントは3つです。

  • 高圧は、値引き前の単価が2026年9月分からプラスに転じ、支援がなくなった11月分は0円75銭/kWhです。10月分の適用単価(−1円17銭)との差は1円92銭/kWhです。
  • 特別高圧は国の支援による値引きの対象になっていません。単価は9月分からプラスです。
  • 低圧の単価は、規制料金(従量電灯・低圧電力など)と自由料金プラン(エネとくプランなど)で同じ値です。

なお、北海道電力の「◯月分」は、低圧では前月の検針日からの使用分を指します(例:2026年10月分=9月検針日から10月検針日の前日までの使用分)。2026年12月分の単価は、9月の貿易統計価格の公表後に発表されます。

高圧の請求額への影響(仮定の使用量で計算)

説明のための仮定の数字で、高圧で月30,000kWhを使う事業所の燃料費等調整額を計算します(基本料金・電力量料金・再エネ賦課金は含みません)。

10月分:30,000kWh ×(−1円17銭)= −35,100円

11月分:30,000kWh × 0円75銭 = +22,500円
差:+57,600円(同じ使用量の場合。11月分は北海道電力の料金単価の見直しもあるため、請求額全体の差はこれと一致しません)

北海道電力は2026年11月1日から料金単価を見直しており、11月分の料金はその単価で算定されています。見直しの内容は「北海道電力の託送料金・電気料金 値上げまとめ」で解説しています。

4. 国の電気・ガス料金支援がある月の扱い

国の電気・ガス料金支援がある月は、北海道電力では燃料費調整単価から1kWhあたりの値引き額を差し引く形で請求に反映されています。2026年は次のとおりでした。

2026年2月分・3月分 低圧 4円50銭/kWh、高圧 2円30銭/kWh
2026年4月分 低圧 1円50銭/kWh、高圧 0円80銭/kWh
2026年8月分・10月分 低圧 3円50銭/kWh、高圧 1円80銭/kWh
2026年9月分 低圧 4円50銭/kWh、高圧 2円30銭/kWh
特別高圧 いずれの月も値引きなし

新電力でも、燃料費調整単価から値引きする形で反映している会社があります。たとえば出光興産は、北海道電力エリアの低圧の2026年10月分で、値引き前−4.54円から3.50円を差し引き、−8.04円/kWhを適用すると公表しています。

重要 支援が終わった月は「値上がり」に見える

2026年11月分は、北海道電力の燃料費等調整単価に国の値引きは含まれていません。燃料価格が同じでも、支援が終わると調整単価は値引き分だけ上がります。前年同月や前月と請求額を比べるときは、支援の有無をそろえて比べてください。冬の支援の検討状況や対象になる法人の条件は「国の電気・ガス料金支援の最新状況」にまとめています。

独自の調整項目を使う新電力では、値引きがどの項目に反映されているかが請求書の書き方によって違います。支援がある月は、請求書の値引き欄と、調整単価が「値引き前」か「値引き後」かを確認してください。

5. 新電力の「電源調達調整費」とは?主な4つのタイプ

新電力の調整項目は、大きく4つのタイプに分けられます。以下は各社の公式資料で確認できた例で、特定の会社をすすめるものではありません。

タイプ 中身 公式資料で確認できる例(2026年10月27日時点)
A. 北海道電力と同じ単価を使う 燃料費調整(高圧は市場価格調整を含む)を地域の大手電力と同じ算定で適用 エネワンでんき:北海道電力管内・高圧の2026年11月分は0.75円/kWh(燃料費0.60円+市場価格0.12円+離島0.03円)で、北海道電力と同じ値。同社は「制度対応項」という独自の欄も設けている(11月分は0.00円)
B. 「燃料費調整」の名前で独自に算定 名前は同じでも、基準燃料価格や計算に使う燃料が違う TGオクトパスエナジー:北海道電力エリアの2026年11月分の燃料費調整単価は6.72円/kWh(税込)。同社の資料では、北海道電力エリアの平均燃料価格の欄でLNG価格が「-」になっている(同じ11月分の北海道電力の低圧は−4.54円)
C. 燃料費調整に「電源調達調整」を上乗せ 自社の調達費用と料金収入の差などを、別の単価で請求 auでんき(KDDI):北海道電力エリアの「でんきMプラン」「でんきLプラン」に電源調達等調整額があり、2026年11月分の単価は5.78円/kWh(税抜。税込6.35円)。燃料費調整額とは別に請求される
D. 調整項目がない(または市場連動) 一定期間単価を固定するプランや、電気の単価そのものが市場価格で毎月・毎時間変わるプラン TGオクトパスエナジー「シンプルオクトパス」:燃料費調整単価がなく、12か月間の固定単価(12か月後について、公式ページ本文は「最新のシンプルオクトパスで継続、もしくは自動的にグリーンオクトパスへ移行」、同ページのFAQは「グリーンオクトパス 2026-04」へ自動で切り替わると案内)

表:新電力の調整項目の主なタイプ(各社の公式サイト・公表資料をもとに作成。同じ会社でも、契約電圧やプランによって調整項目が異なる場合があります)

auでんきの「電源調達等調整額」の計算方法

タイプCの例として、KDDIが公表している計算方法を見ておきます。

電源調達等調整単価 = 固定単価(7円/kWh)+ 変動単価

変動単価 = 1kWhあたりの電源調達等調整費用 - 1kWhあたりの電気料金(上限+7円〜下限−7円)
※いずれも過去3か月の実績の平均で算定し、2か月後の単価に反映(税抜)

2026年11月分は、1kWhあたりの電源調達等調整費用27.203円、電気料金28.419円で、変動単価−1.22円、合計5.78円(税抜)です。固定単価が7円あるため、変動単価が下限の−7円でも0円、上限なら14円(税抜)になります。KDDIは、対象のお客さまが電源調達等調整額のない料金プランへ移行できる手続きサイトも案内しています。

このように、新電力の調整項目は、名前・材料・上限・燃料費調整との関係がすべて会社ごとに違います。市場連動型のプランについては「高圧電力の市場連動プランの比較」で解説しています。

料金の算定方法は契約前に説明を受けられる

電気事業法第2条の13は、小売電気事業者や代理店などが契約を結ぼうとするとき、料金その他の供給条件を説明し、原則として書面(または相手の承諾を得た電子的な方法)で交付することを義務づけています。第2条の14では、契約後にも遅滞なく書面を交付することを定めています。調整項目の算定方法がわからない場合は、この説明の場で計算式と直近の単価を出してもらうのが確実です。

6. 見積り・請求書で確認する手順

調整項目が違う会社どうしを比べるときは、次の順番で確認すると見落としが減ります。

1
調整項目の名前をすべて書き出す
燃料費調整額、市場価格調整額、電源調達調整費など、従量単価のほかに毎月変わる項目を約款・料金表から拾い出します。容量拠出金の扱いも会社ごとに違うため、「容量拠出金とは」もあわせて確認してください。
▼
2
計算式・上限・反映時期を確認する
何の価格を使うか(貿易統計・卸電力市場・自社の調達費用)、何か月前の実績を使うか、上限・下限があるかを確認します。
▼
3
見積りに調整額が含まれているか確認する
「燃料費調整額・電源調達調整費は試算に含まない」という見積りでは、単価だけを比べることになり、実際の請求額と大きくずれることがあります。
▼
4
過去12か月の実績単価で年間総額を出す
各社の公表している過去の調整単価を、自社の月別使用量に当てはめて、年間の請求額で比べます。支援による値引きの有無もそろえます。

単価が逆転するしくみ(仮定の数字)

説明のための仮定の数字で、従量単価が安くても調整項目で逆転する例を示します(実在の会社の単価ではありません)。

X社:従量単価 26.00円 + 燃料費等調整 0.75円 = 26.75円/kWh

Y社:従量単価 23.00円 + 燃料費調整 0.75円 + 電源調達調整 5.00円 = 28.75円/kWh
→ 従量単価はY社が3円安いが、合計ではY社が2円高い

月30,000kWhなら、1kWhあたり2円の差は月6万円、年72万円になります(仮定の数字による計算)。見積りの「◯円安くなります」が、どの項目まで含めた試算かを必ず確認してください。

7. よくある失敗・注意点

重要 見落としやすい4つのポイント

1. 名前だけで判断する:「燃料費調整」という名前でも、北海道電力と同じ計算とは限りません。タイプBの例のように、プラス・マイナスが逆になることもあります。
2. 支援のある月で比べる:国の支援で値引きされた月の請求額を基準にすると、支援終了後に「値上がりした」と誤解しやすくなります。
3. 上限があると思い込む:北海道電力でも、上限があるのは低圧の規制料金だけです。高圧・特別高圧や多くの自由料金プランは、燃料や市場の価格が上がればその分だけ調整額も上がります。
4. 再エネ賦課金と混同する:再エネ賦課金は燃料費調整とは別の項目です(北海道電力の2026年11月分のお知らせでは4円18銭/kWh)。詳しくは「再エネ賦課金とは」で解説しています。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 電源調達調整費と燃料費調整額の違いは何ですか?

A. 燃料費調整額は、原油・LNG・石炭の貿易統計価格の変動を電気料金に反映する仕組みで、北海道電力は算定方法と基準値を公表しています。電源調達調整費は、新電力などが自社の電気の調達費用の変動を反映するために独自に設ける項目で、名称・計算方法・上限は会社ごとに違います。燃料費調整の代わりに使う会社も、燃料費調整に上乗せする会社もあります。

Q2. 電源調達調整費がない会社やプランはありますか?

A. あります。北海道電力と同じ燃料費調整単価を使う新電力や、一定期間単価を固定して燃料費調整単価をなくしたプランがあります。ただし、調整項目がないことと請求額が安いことは別の話です。固定単価のプランについて、燃料費調整額などが下がると通常プランのほうが割安になる可能性があると説明している会社もあります。年間の総額で比べてください。

Q3. 「電源調達費」と「電源調達調整費」は同じものですか?

A. この記事で確認した北海道電力と各社の公式資料には、「電源調達費」という名前の請求項目は見当たりませんでした。請求書や約款に出てくるのは「電源調達調整費」「電源調達等調整額」など、各社が名前を付けた調整項目です。どの費用をどう反映しているかは、その会社の約款・料金表の計算式で確認してください。

Q4. 北海道電力の燃料費調整に上限はありますか?

A. 上限があるのは、特定小売供給約款(従量電灯・低圧電力などの規制料金)だけで、平均燃料価格121,200円/klが上限です。低圧の自由料金プランは2022年12月分から上限が廃止され、高圧・特別高圧は燃料費調整・市場価格調整とも上限がありません。

Q5. 北海道電力の最新の燃料費等調整単価はいくらですか?

A. 2026年10月27日時点で公表されている最新は2026年11月分で、低圧−4円54銭、高圧0円75銭、特別高圧0円74銭(1kWhあたり・税込)です。11月分には国の電気・ガス料金支援の値引きはありません。

Q6. 北海道電力の高圧料金も市場価格の影響を受けますか?

A. 受けます。北海道電力は2023年4月から、高圧・特別高圧の燃料費等調整に、卸電力市場のスポット価格を反映する「市場価格調整単価」を加えています。2026年11月分の市場価格調整単価は高圧・特別高圧とも0円12銭/kWhです。

9. まとめ

  • 燃料費調整額は燃料の輸入価格を反映する仕組み、電源調達調整費は新電力などが独自に定める調達費用の調整項目です。
  • 北海道電力の高圧・特別高圧の「燃料費等調整」には、2023年4月から卸電力市場価格を反映する市場価格調整が含まれています。
  • 北海道電力の2026年11月分の燃料費等調整単価は、低圧−4円54銭、高圧0円75銭、特別高圧0円74銭で、国の支援による値引きはありません。
  • 上限があるのは低圧の規制料金だけです。高圧・特別高圧と低圧の自由料金プランには上限がありません。
  • 新電力の調整項目は名前・計算式・上限が会社ごとに違うため、約款で計算式を確認し、過去の実績単価で年間総額を比べることが大切です。

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記事情報
公開日:2023年6月12日
最終更新日:2026年10月27日(全面改訂)
参照資料:
・北海道電力「燃料費等調整の方法」(低圧)(北海道電力)
・北海道電力「燃料費等調整制度」「燃料費等調整の方法」「燃料費等調整の適用期間」(高圧・特別高圧)(制度・方法・適用期間)
・北海道電力「過去の燃料費調整単価等一覧」(北海道電力)
・北海道電力「2026年11月分電気料金の燃料費等調整に関するお知らせについて」(2026年9月29日)(北海道電力)
・北海道電力「燃料費等調整のお知らせ(高圧・特別高圧)2026年11月分」(北海道電力)
・北海道電力「2026年10月分電気料金の燃料費等調整に関するお知らせについて」(2026年8月28日)(北海道電力)
・北海道電力「2026年9月分電気料金の燃料費等調整に関するお知らせについて」(2026年7月30日)(北海道電力)
・北海道電力「2026年4月分電気料金の燃料費等調整に関するお知らせについて」(2026年2月26日)(北海道電力)
・北海道電力「2026年3月分電気料金の燃料費等調整に関するお知らせについて」(2026年1月29日)(北海道電力)
・北海道電力「電気料金(低圧の自由料金プラン)における燃料費調整制度等の見直しについて」(2022年8月29日)(北海道電力)
・北海道電力「電気料金の見直しについて」(2022年12月22日)(北海道電力)
・資源エネルギー庁「燃料費調整制度について」(資源エネルギー庁)
・電気事業法 第2条の13・第2条の14(e-Gov法令検索)
・株式会社エネワンでんき「2026年11月分 燃料費調整単価(高圧)のお知らせ」(エネワンでんき)
・TGオクトパスエナジー株式会社「2026年11月分の燃料費調整のお知らせ」(オクトパスエナジー)、「シンプルオクトパス」(オクトパスエナジー)
・KDDI「電源調達等調整額」(auでんき)
・出光興産「2026年10月分電気料金の燃料費調整について」(出光興産)
※2026年10月27日時点の情報です。燃料費等調整単価は毎月更新されます。新電力の調整項目は各社の約款・料金表で最新の内容を確認してください。