灯油やA重油の設備を都市ガスやLPガスに替える「燃料転換」は、燃料の単価だけでは決まりません。判断に必要なのは、①ガスをどう届けるか(導管か、敷地内の貯槽か)、②熱量あたりの費用、③補助金の対象になるか、④届出・検査などの手続き、の4点です。
環境面では、算定省令の係数で熱量あたりのCO2排出量を比べると、A重油に対してLPガスは約16%、天然ガスは約28%少なくなります(灯油に対しては約13%、約26%)。国のSII補助金(令和7年度補正)では、石油を燃料とするボイラをガス焚きボイラに更新する事業が「電化・脱炭素燃転型」の事業例に挙がっています。ただし、温水を供給する低温域は電化のみが対象で、4次公募は2026年10月30日17時に締め切られました。5次公募の概要・スケジュールは、決まり次第SIIが公表します(2026年11月2日時点)。
この記事では、燃料ごとの熱量とCO2、最初に確認する4点、費用の比べ方(計算例は仮定の数字)、SIIの「電化・脱炭素燃転型」の要件、消防法・大気汚染防止法・ボイラー則の手続き、災害時の考え方を整理します。燃料単価そのものの比較は灯油・重油・LPG・電気の熱量単価比較|燃料転換を数字で判断【北海道】を参照してください。
この記事でわかること
・灯油・A重油・LPガス・天然ガスの熱量とCO2排出量の違い
・ガスの届け方(都市ガスの導管・LPガスの貯槽)と、北海道ガスの供給エリアの確認先
・熱量あたりの費用と回収年数の計算方法(仮定の数字つき)
・SII「電化・脱炭素燃転型」の補助率・対象設備・要件・注意点(令和7年度補正、4次公募の公募要領)
・タンク撤去、ボイラーの届出・検査など、転換で確認する手続き
・LPガスと都市ガスの災害時の違いの見方
更新履歴
- 2026年10月30日:全面改訂。熱量とCO2の数値を算定省令(e-Gov)の係数に更新、令和7年度補正SII補助金(4次公募)の要件、消防法・大気汚染防止法・ボイラー則の手続き、災害時の記述を追加。根拠を確認できなかった数値(復旧日数の比較、旧制度の上限額など)と営業誘導を削除
- 2025年7月21日:初版公開
1. 灯油・A重油・LPガス・天然ガスの違い:熱量とCO2排出量
燃料を比べるときは、リットルやキログラムではなく、熱量(GJ)にそろえる必要があります。1リットルあたりの熱量も、燃料ごとに違うためです。国の算定・報告・公表制度の係数(特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排出量の算定に関する省令)では、次の値が示されています。
| 燃料 | 単位 | 単位発熱量 | 単位あたりのCO2排出量 | 熱量1GJあたりのCO2(計算) |
|---|---|---|---|---|
| 灯油 | kL | 36.5 GJ | 2.50 tCO2 | 約0.0685 t |
| A重油 | kL | 38.9 GJ | 2.75 tCO2 | 約0.0707 t |
| LPガス(LPG) | t | 50.1 GJ | 2.99 tCO2 | 約0.0597 t |
| 天然ガス(液化天然ガスを除く) | 千m3 | 38.4 GJ | 1.96 tCO2 | 約0.0510 t |
表:燃料の単位発熱量とCO2排出量(環境省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」、温室効果ガス排出量の算定に関する省令の別表第一。熱量1GJあたりは「単位あたりのCO2÷単位発熱量」の計算値)
この係数で比べると、熱量あたりのCO2排出量は、A重油に対してLPガスが約15.5%、天然ガスが約28.0%少なく、灯油に対してLPガスが約12.8%、天然ガスが約25.7%少なくなります。これは燃料を燃やしたときの比較で、ボイラーの効率の違いや、電気・上流の排出は含みません。
都市ガスの熱量は、供給事業者が公表する値を使います。北海道ガスが供給する都市ガスは13Aで、熱量は1m3あたり45MJと同社のページに記載されています。また、資源エネルギー庁は、天然ガス(LNG)について、石油・石炭と比べて硫黄酸化物(SOx)が排出されず、窒素酸化物(NOx)とCO2が少ないと説明しています。
A重油の熱量:100kL × 38.9GJ/kL = 3,890GJ
必要なLPガス:3,890GJ ÷ 50.1GJ/t = 約77.6t(設備の効率が同じと仮定)
燃焼時のCO2:A重油は100kL × 2.75 = 275t、LPガスは77.6t × 2.99 ≒ 232t(約43tの差)。天然ガスで同じ熱量をまかなう場合は、3,890GJ × 約0.0510 ≒ 198t
2. 最初に確認する4点
① ガスの届け方:都市ガスの導管か、LPガスの貯槽か
都市ガスは導管で届くため、事業所の場所に導管があるかが前提です。北海道ガスの供給エリアは、同社のページで次の地区が示されています。
| 地区 | 供給エリア(13A) |
|---|---|
| 札幌地区 | 札幌市、石狩市の一部、北広島市の一部 |
| 小樽地区 | 小樽市 |
| 千歳地区 | 千歳市、恵庭市の一部 |
| 函館地区 | 函館市、北斗市の一部 |
| 北見地区 | 北見市 |
表:北海道ガスの供給エリア(北海道ガス「北ガスの供給エリア」より。札幌・函館の一部にはLPG供給地区もあるとされています)
上の地区以外の都市ガスの供給区域は、地域のガス事業者に確認します。導管がない場所では、敷地内に貯槽を置いてLPガスを使う方法になります。SIIの公募要領でも、高性能ボイラ(蒸気ボイラ)の対象範囲に、電化・脱炭素燃転型に限り「専用ガス貯槽設備(貯槽タンク、払出ポンプ、ベーパーライザー)」が示されています。
② 熱の用途と温度
蒸気を使うのか、温水を使うのか、暖房だけなのかで、設備も補助金の扱いも変わります。SIIの「電化・脱炭素燃転型」では、温水・熱を供給するもののうち低温域(一般的なヒートポンプで対応できる温度領域)は、電化のみが対象とされています。温水ボイラの灯油からガスへの転換は、この制度の対象外になる可能性があります。
③ 設備の更新時期と更新の条件
燃料転換は、ボイラーなどの更新時期にあわせて検討するのが現実的です。SIIの公募要領は、更新前後で使用用途が同じこと、兼用・将来用・予備の設備でないこと、中古品でないことを条件にしています。導入する設備の性能が既存設備より低く、省エネ化を図れない更新も対象外です。
④ 敷地と手続き
貯槽を置く場所、既存の灯油・重油タンクの撤去、ボイラーの届出や検査の時間を、工期に入れておきます。手続きは第5章で整理します。
3. 費用の比べ方:熱量あたりの単価と回収年数
熱量あたりの燃料費(円/GJ)= 燃料の単価 ÷ 単位発熱量
A重油は円/L ÷ 0.0389 GJ/L、LPガスは円/kg ÷ 0.0501 GJ/kg で計算できます
LPガスがA重油と熱量あたりで同じ費用になる単価は、A重油の単価(円/L)× 約1.29(=50.1÷38.9)です。たとえばA重油が1リットル100円(仮定)なら、LPガスが1kgあたり約129円より安いときに、熱量あたりの燃料費は下がります。実際の単価、基本料金、設備料金は契約ごとに違うため、請求書の数字で計算します。単価の比較は灯油・重油・LPG・電気の熱量単価比較|燃料転換を数字で判断【北海道】、灯油の価格の決まり方は北海道の灯油価格の決まり方と流通の仕組み|法人が見積・契約で確認する点、LPガス料金は北海道のプロパンガス料金を見直す手順|法人の三部料金・見積・切替の確認点を参照してください。
燃料費のほかに、次の項目を同じ表に入れて比べます。
- 設備費・工事費(貯槽、配管、ボイラー本体、煙突、電気工事)
- 既存タンクの撤去費、設計費(SIIでは補助対象外)
- 燃料の基本料金・設備料金などの固定費
- 点検・保守費、ボイラーの効率の違い
投資回収年数 =(初期投資 − 補助金)÷ 年間のコスト削減額
年間のコスト削減額は、旧燃料の年間費用 − 新燃料の年間費用 + 保守費の削減額 で考えます
仮定:設備費と工事費の合計(補助対象経費)が2,400万円、設計費と撤去費(補助対象外)が300万円、補助率1/2、年間のコスト削減額が150万円。
補助金:2,400万円 × 1/2 = 1,200万円。自己負担:2,700万円 − 1,200万円 = 1,500万円。
回収年数:1,500万円 ÷ 150万円 = 10年。年間のコスト削減額がゼロ以下になる場合(燃料費が上がる場合)は、コスト面での回収はできません。環境対応や災害対応を目的にする場合は、その価値を別に評価します。
4. 補助金:SII「電化・脱炭素燃転型」(令和7年度補正)
SII(環境共創イニシアチブ)の令和7年度補正予算「省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)」には、設備単位型・GX設備単位型・電化・脱炭素燃転型・エネルギー需要最適化型の4類型があります。灯油・重油からガスへの転換が関係するのは、(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型の更新・改造事業です。4次公募の公募要領(2026年10月)の内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる転換 | 石炭・石油等の化石燃料の設備から、より低炭素なガス等の燃料を使う設備への更新。事業例に「石炭・石油等を燃料とし蒸気供給を行うボイラを、ガス焚きボイラへ更新し燃料転換を図る事業」 |
| 対象にならない場合 | 温水・熱を供給するもののうち低温域は電化のみが対象(高効率コージェネレーションを除く) |
| 補助対象設備 | 指定設備のうち、高性能ボイラなど。高性能ボイラはボイラ効率95%以上(低位発熱量基準)で、SIIが公表した設備に限る |
| 補助率・上限・下限 | 補助率1/2以内。上限は3億円/事業全体(電化する場合は5億円)。下限は30万円/事業全体 |
| 補助対象経費 | 設備費。工事費は中小企業者等のみ対象。設計費、既存設備の解体・撤去・移設の費用、消費税は対象外。原則3者以上の価格競争で、最低価格が上限 |
| 省エネ効果の要件 | 原油換算で、計画省エネ率+非化石転換率10%以上、計画省エネ量+非化石使用量1kL以上、経費あたり1kL/千万円以上のいずれか(非化石を含まない場合も認める) |
| GX要件 | ガス等への燃料転換を行う事業者に、非化石エネルギーへの転換に向けた取組を検討し、技術的・経済的に可能な範囲で実施するというコミットメントを求める。GX推進への取組、企業の成長方針、人材確保の取組の表明も必要 |
| 契約・発注 | 契約・発注は交付決定日以降。交付決定前に係る経費は対象外 |
表:電化・脱炭素燃転型(更新・改造事業)の概要(SII「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募要領(4次公募)」より)
4次公募の期間は2026年10月5日から10月30日17時(必着)で、すでに締め切られています。交付決定は12月下旬の予定とされ、補助事業は原則2027年1月31日までに完了する必要があります。補助金は、事業完了後の実績報告と確定検査を経て、精算払いで支払われます。SIIは、5次公募の概要・スケジュールを決まり次第公表します(2026年11月2日時点)。次の公募が出たときに申請できるよう、見積の取得と設備の候補選びを先に進めておくのが現実的です。
蒸気ボイラのガス焚きへの更新は事業例に挙がっていますが、温水の低温域は電化のみが対象です。契約・発注は交付決定後に行います。公募要領は、3者以上の見積依頼・競争入札について、1次公募の公募要領の公開日(2026年3月25日)以降の発行日であれば交付決定前の実施も有効としています。制度の内容は年度ごとに変わるため、次の公募要領で確認してください。
北海道・市町村の制度は北海道の省エネ補助金まとめ|国・道・市の制度と受付状況【2026年10月更新】、SIIの設備単位型の全体像は省エネ補助金(SII)は設備単位型がおすすめ?2026年度の公募と新設枠を解説、環境省のSHIFT事業は【令和7年度補正】北海道の工場・事業場必見!脱炭素化・省エネ補助金「SHIFT事業」を解説(最大5億円)で整理しています。
5. 手続き・法令の確認
燃料転換では、補助金のほかに次の手続きを確認します。個別の判断は、所管の窓口(消防署、道または市の環境担当、労働基準監督署)に確認してください。
| 法令 | 確認する内容 |
|---|---|
| 消防法(灯油・重油タンク) | 指定数量は、灯油(第二石油類・非水溶性)が1,000L、A重油(第三石油類・非水溶性)が2,000L。指定数量以上の貯蔵所を廃止したときは、遅滞なく市町村長等に届け出る(消防法第12条の6)。指定数量未満の貯蔵・取扱いの基準は市町村条例で定める(同法第9条の4) |
| 大気汚染防止法 | ボイラー(燃料の燃焼能力が重油換算1時間あたり50L以上)はばい煙発生施設。構造・使用の方法・ばい煙の処理の方法を変更するときは届出が必要(第8条)で、受理から60日を経過した後でなければ変更できない(第10条。内容が相当なら期間の短縮あり)。燃料の変更が当たるかは、窓口に確認 |
| ボイラー及び圧力容器安全規則 | ボイラーを設置するときは、設置届を労働基準監督署長に提出し(第10条)、落成検査を受ける(第14条) |
| LPガス(液石法) | 暖房・冷房・飲食物の調理の燃料として業務の用に供する者や、蒸気の発生・水温の上昇の燃料としてサービス業の用に供する者は「一般消費者等」にあたる。該当する場合、料金は基本・従量・設備に整理して算定根拠を通知(施行規則第16条第15号の7)。工場の工程用など、用途によっては該当しないことがあるため、契約で確認 |
| 貯槽の設置(LPガス) | 貯蔵量や供給方式によって適用される法令(液石法、高圧ガス保安法、消防法など)が変わるため、ガス供給事業者と窓口に確認 |
表:燃料転換で確認する主な手続き(消防法、危険物の規制に関する政令、大気汚染防止法・同施行令、ボイラー及び圧力容器安全規則、液石法施行令・施行規則。e-Gov法令検索で確認)
札幌市の灯油タンクの届出や設置基準は灯油タンクの設置基準|札幌市の少量危険物の届出・防油堤・屋内設置で整理しています。SIIでは既存設備の撤去費は補助対象外のため、撤去費は自己負担として見込みます。公募要領は、既存設備を事業完了日までに撤去することを原則とし、並行稼働が必要なときは事前にSIIへ相談して、交付申請時に理由書を出すとしています。
6. 災害・停電への備え:LPガスと都市ガスの違いの見方
災害時の強さは、燃料の種類だけでは決まりません。公的な資料で確認できる点を整理します。
- LPガス:資源エネルギー庁は、LPガスを容器などで必要な場所に置く「分散型」のエネルギーとし、電力を介さず独立して使えること、重油や軽油と比べて品質が劣化しにくく長期保存に向くことを説明しています。
- 都市ガス:導管で供給されるため、導管の被害の有無に左右されます。2018年の北海道胆振東部地震では、北海道ガスの資料(経済産業省の審議会資料、2018年11月6日)は、供給停止は発生していないと記しています。停電で製造所は一時停止しましたが、保安用の非常用発電設備が起動し、ガスの送出は再開しました。
どちらの燃料でも、ボイラー本体には送風機や制御盤が含まれます(SIIの対象範囲の記載)。停電のときに実際に動かせるかは機種ごとに違うため、非常用電源を含めた計画が必要です。非常用発電機の燃料はBCP対策と非常用発電機の燃料選択方法について解説、医療・福祉施設の燃料備蓄の補助は自衛的燃料備蓄補助金とは|北海道の医療・福祉施設向け解説で整理しています。
7. 進め方
過去1〜3年分の灯油・A重油の月別使用量と金額を集め、熱量(GJ)に換算します。
導管の有無(供給事業者への確認)、貯槽を置く場所、搬入の動線を確認します。
用途(蒸気か温水か)、容量、設備の効率を整理し、3者以上から同じ条件で見積を取ります。
公募期間、対象設備、交付決定の時期を確認します。契約・発注は交付決定の後です。
大気汚染防止法の届出(受理から60日)、ボイラーの設置届・落成検査、タンクの廃止届を工程表に入れます。
燃料の使用量と費用を記録し、計画した削減量と比べます。
8. よくある失敗・注意点
・燃料の単価だけで判断する:基本料金、設備料金、設備の効率、撤去費を含めて計算します。
・補助金の交付決定前に契約・発注する:経費が対象外になります。
・温水の低温域でも対象と思い込む:電化のみが対象になる区分があります。
・撤去費を補助対象に含める:SIIでは既存設備の撤去費は対象外です。
・届出の日数を見ていない:大気汚染防止法の変更届は受理から60日の制限があります。
・停電時の運転を考えていない:ガスを使うボイラーでも、送風機や制御盤の電源が必要な機種があります。
9. よくある質問(FAQ)
A. 事業所の場所に都市ガスの導管があるかが前提です。導管がある場合は、費用と手続きを両方で見積もって比べます。導管がない場合は、貯槽を置くLPガスが選択肢になります。災害時の強さは一概に決められないため、第6章の資料で確認した点を参考にしてください。
A. 設備の規模や現場の条件で変わり、一般的な期間は示せません。SIIの補助事業では、既存設備は事業完了日までに撤去するのが原則で、並行稼働が必要な場合は事前に相談して理由書を出します。仮設ボイラーなどの手配は、見積の段階で施工事業者に確認します。
A. 令和7年度補正の電化・脱炭素燃転型では、温水・熱を供給する低温域は電化のみが対象と公募要領に記載されています。対象になるかは、温度域と用途で変わります。次の公募要領で確認してください。
A. 指定数量以上の貯蔵所を廃止したときは、消防法第12条の6により、遅滞なく市町村長等に届け出ます。指定数量未満の場合の手続きは、市町村の条例で決まります。SIIでは撤去費は補助対象外です。札幌市の少量危険物は灯油タンクの設置基準|札幌市の少量危険物の届出・防油堤・屋内設置を参照してください。
A. SIIの令和7年度補正(4次公募)は、事業完了後に実績報告書を出し、確定検査を受けてから、精算払いで支払われます。事業の期間中は、いったん自社で支払う資金を用意します。
A. あります。SIIの電化・脱炭素燃転型は、低温域の温水供給について電化を対象にしています。寒冷地での給湯器の選び方は寒冷地で失敗しない給湯器の選び方【高効率給湯器を徹底比較】、病院・福祉施設の給湯設備は北海道の病院・介護施設・福祉施設向け|業務用給湯設備の更新と補助金活用ガイドを参照してください。
10. まとめ
- 燃料転換は、ガスの届け方、熱量あたりの費用、補助金、手続きの4点で判断します。
- 国の係数では、熱量あたりのCO2は、A重油に対してLPガスが約16%、天然ガスが約28%少なくなります(燃焼時の比較)。
- SII「電化・脱炭素燃転型」は、石油からガス焚きボイラへの更新が事業例です。補助率は1/2以内で、温水の低温域は電化のみが対象です。
- 4次公募は2026年10月30日17時に締め切られ、5次公募の概要・スケジュールは決まり次第SIIが公表します(2026年11月2日時点)。見積と設備の候補選びを先に進めます。
- タンクの廃止届、大気汚染防止法の変更届(受理から60日)、ボイラーの設置届・落成検査を、工程表に入れます。
- 災害時は、LPガスの分散型、都市ガスの導管の被害状況、停電時の運転方法をあわせて確認します。
記事情報
公開日:2025年7月21日
最終更新日:2026年10月30日(全面改訂)
参照資料:
・SII「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募要領(Ⅲ)設備単位型/(Ⅲ)GX設備単位型 (Ⅱ)電化・脱炭素燃転型(4次公募)」(PDF)、「公募情報(4次公募)」(SII)、事業トップ(SII)
・環境省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」(PDF)、特定排出者の事業活動に伴う温室効果ガスの排出量の算定に関する省令 別表第一(e-Gov法令検索)
・資源エネルギー庁「LNGを安定的に供給するための取り組み」(エネこれ)、「災害に強い分散型エネルギー、LPガスの利活用」(エネこれ)
・北海道ガス「北ガスの供給エリア」(北海道ガス)、「北ガスが供給する都市ガスについて」(北海道ガス)
・北海道ガス「北海道胆振東部地震における対応状況」2018年11月6日(経済産業省 審議会資料)
・消防法(e-Gov法令検索)、危険物の規制に関する政令(e-Gov法令検索)
・大気汚染防止法(e-Gov法令検索)、同施行令(e-Gov法令検索)
・ボイラー及び圧力容器安全規則(e-Gov法令検索)
・液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令(e-Gov法令検索)、同法施行規則(e-Gov法令検索)
※2026年10月30日時点の情報です。補助金の要件・公募時期は変更されることがあり、次回以降の公募要領で確認してください。CO2の比較は燃焼時の係数による計算で、設備の効率は含みません。計算例の数字はすべて仮定です。燃料転換の可否や手続きは、設備・立地・用途によって変わるため、ガス供給事業者、施工事業者、所管の窓口にご確認ください。
