北海道の飲食店の光熱費削減|電気・灯油・LPガス・水道の見直し手順

飲食店の外観

北海道の飲食店の光熱費は、「電気の契約」「冬の暖房」「冷蔵・空調・照明の設備」「水道・下水道」の4つに分けて見ると、手を付ける順番が決まります。基本は、請求書と契約の確認、運用の見直し、設備更新の順です。設備を替える前に、契約と使い方で下げられる部分を確認します。

2026年は、見直しの価値が上がる年です。北海道電力は2026年11月1日から、託送料金の見直しに伴って電気料金を見直す予定で、低圧電力の基本料金は1kWあたり1,413円06銭から1,681円02銭に、従量電灯Cの基本料金は1kVAあたり418円から572円10銭になります。札幌市の下水道使用料も、2026年10月1日の使用分から平均22.6%の改定です。基本料金に当たる部分が上がるため、契約の持ち方(契約電力・契約容量)の確認が、これまでより効きやすくなります。

この記事では、北海道電力と契約している飲食店を主な読者に、電気料金の契約の見方、冬の暖房と換気、冷蔵・照明・空調、LPガスと水道・下水道の順に整理します。売上に占める光熱費の「目安の割合」は、業態や規模で大きく変わり、公的な最新資料で確認できなかったため示しません。自店の請求書から計算する方法を説明します。

この記事でわかること
・光熱費を4つに分けて、自店の内訳を出す方法(北海道の飲食店の公開診断例つき)
・北海道電力の低圧メニュー(従量電灯B・C、低圧電力)と、2026年11月1日の単価の変更
・低圧電力の契約電力の決め方(主開閉器契約と負荷設備契約)と、見直しの計算例
・冬の暖房・換気、冷蔵庫の温度、LED化で確認すること
・LPガスの料金の見方、札幌市の下水道使用料の改定

更新履歴

  • 2026年10月30日:全面改訂。北海道電力の2026年11月1日の単価変更、低圧電力の契約電力の決め方、苫小牧市公表の飲食店の診断例、冷蔵庫の温度基準、札幌市の下水道使用料の改定を追加。根拠を確認できなかった「光熱費は売上の10〜15%」などの数値と、効果の断定表現を削除
  • 2023年6月29日:初版公開

1. 光熱費は4つに分けて見る:まず自店の内訳を出す

最初にやることは、直近12か月分の電気・ガス(または灯油)・水道の請求書を月別に並べることです。月ごとの金額と使用量を並べると、「夏に増える電気」「冬に増える灯油」のような、季節ごとの動きが見えます。

光熱費率(%)= 光熱費(月または年)÷ 売上高 × 100

電気・ガス・灯油・水道・下水道の合計で計算し、前年の同じ月と比べます

北海道の飲食店の例として、苫小牧市が公開している省エネ診断結果報告書(飲食業の1事業所、2022年度実績)があります。延床面積136㎡の店舗で、エネルギーの使い方は次のとおりでした。

項目 電力 灯油 LPガス
年間使用量 17,208kWh 3,861L(3,860.7L) 182.8kg
エネルギー構成比(原油換算) 49.8% 47.2% 3.0%
年間の光熱費 736千円 燃料・熱の合計 502千円

表:北海道の飲食店1事業所の診断例(苫小牧市公表の省エネ診断結果報告書、2022年度実績)。年間の光熱費の合計は1,238千円

この例では、灯油は冬に集中し、1月が718.2Lで最も多く、6月・7月・9月は0Lでした。報告書は、灯油の使用量と外気温が強い負の相関(相関係数−0.78)にあることから、灯油は暖房に使われていると読み取っています。電力は外気温と正の相関(0.65)で、冷蔵・冷凍庫と冷房の影響としています。

注意 この数字は1店舗の例です

上の表は、公開されている1事業所の診断結果です。業態、営業時間、暖房の方式(灯油・ガス・電気)が違えば、内訳は変わります。自店の請求書で同じ表を作ることが、見直しの出発点です。

2. 電気料金:契約の持ち方を確認する(北海道電力と契約している場合)

北海道電力の低圧メニューと適用条件

小さな飲食店の電気は、電灯・コンセント用の「従量電灯」と、エアコンや冷蔵設備などの動力用の「低圧電力」に分かれていることがあります。北海道電力の公表では、適用条件は次のとおりです。

メニュー 適用条件 基本料金の単位
従量電灯B 契約電流10〜60A。電灯または小型機器の使用 契約電流ごとの定額
従量電灯C 契約容量6kVA以上50kVA未満。電灯または小型機器の使用 1kVAあたり
低圧電力 契約電力50kW未満で、動力を使用する場合 1kWあたり(契約電力に応じる)

表:北海道電力の低圧メニュー(北海道電力「従量電灯」「低圧電力」のページより)

2026年11月1日の単価の変更

北海道電力は、北海道電力ネットワークの託送料金の見直しに伴い、低圧・高圧・特別高圧のお客さまの電気料金を2026年11月1日から見直す予定です。規制料金(特定小売供給約款)については、2026年9月25日に経済産業大臣へ変更を届け出たと公表しています。同社のページに載っている主な単価は次のとおりです。

項目 単位 2025年10月1日実施 2026年11月1日実施
従量電灯C 基本料金 1kVA 418円00銭 572円10銭
従量電灯B・C 電力量料金(120kWhまで) 1kWh 35円69銭 35円77銭
従量電灯B・C 電力量料金(120〜280kWh) 1kWh 41円98銭 42円06銭
従量電灯B・C 電力量料金(280kWhを超える分) 1kWh 45円70銭 45円78銭
低圧電力 基本料金 1kW 1,413円06銭 1,681円02銭
低圧電力 電力量料金 1kWh 28円95銭 29円03銭

表:北海道電力の料金単価の変更(北海道電力「従量電灯」「低圧電力」「託送料金の見直しに伴う電気料金の見直しについて」より。2026年11月1日実施分は予定)

低圧電力の基本料金は1kWあたり267円96銭の上昇(約19%)、従量電灯Cの基本料金は1kVAあたり154円10銭の上昇(約37%)です。電力量料金は1kWhあたり8銭ほどの上昇にとどまります。この変更では、使用量に応じて払う部分より、契約の大きさに応じて払う部分の変化が大きいことが読み取れます。請求額には、このほかに燃料費等調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わります(低圧電力のチラシの記載)。託送料金の背景は、北海道電力の託送料金・電気料金 値上げまとめ【2026年11月改定対応】と再エネ賦課金とは|2026年度4.18円・単価推移と法人の負担【北海道】で整理しています。

低圧電力の契約電力は、2つの方法で決まる

低圧電力の基本料金は、契約電力(kW)に比例します。北海道電力の「契約電力の決定方法のご案内」によると、契約電力の決め方は次の2つです。

方式 決め方 向いている使い方
主開閉器契約 契約主開閉器(ブレーカー)の定格電流から計算する 一度に多くの電気機器を使わない、使い方を工夫できる事業者
負荷設備契約 使用する電気機器の入力を合計し、入力換算・台数圧縮・容量圧縮の係数をかけて計算する 機器をあらかじめ設定して契約する事業者

表:低圧電力の契約電力の決定方法(北海道電力「契約電力の決定方法のご案内(低圧電力・低圧時間帯別電力)」より)

主開閉器契約では、定格電流 × 電圧 × 1.732 × 力率100% ÷ 1,000で契約電力を計算します。同資料の例では、定格電流30A・200Vで約10kWです。主な定格電流と契約電力は、30Aで10kW、50Aで17kW、75Aで26kW、100Aで35kW、125Aで43kWとされています。契約主開閉器は、お客さまの負担で設置します。

負荷設備契約では、出力で表示された機器の容量を入力に換算します(同資料の例では、モーターの出力に125%をかけています)。そのあと、台数と容量の圧縮係数をかけます。容量の圧縮は、最初の6kWまで100%、次の14kWまで90%、次の30kWまで80%、50kWを超える部分は70%です。

計算例(仮定の数字):契約電力の見直しで基本料金はどれだけ変わるか

仮定:現在は負荷設備契約で契約電力が17kW。営業の使い方を確認した結果、主開閉器を30A(契約電力10kW)にして運用できると判断した場合。

差の7kW × 1,681円02銭 × 12か月 = 約141,000円/年(基本料金のみ。2026年11月1日実施の予定単価で計算。力率による割引・割増、燃料費等調整額、賦課金、ブレーカー交換の費用は含みません)

重要 契約電力を下げるときの確認点

主開閉器を小さくすると、仕込みの時間帯などに複数の機器を同時に使ったとき、ブレーカーが落ちるおそれがあります。厨房の機器を動かす順番と、同時に使う台数を確認してから、電気工事事業者と北海道電力に相談します。上の計算例は仮定で、実際に変更できるかは設備の状況で決まります。

電力会社を見直すときの確認点

小売電気事業者を見直す場合、電気事業法第2条の13は、小売電気事業者が契約を結ぼうとするとき、料金その他の供給条件を説明すること、原則として書面を交付することを定めています(第2条の14は、契約締結後の書面の交付)。見積書や契約書面で、次の点を並べて確認します。

  • 基本料金と電力量料金の単価(現行の北海道電力の単価と同じ条件で比べる)
  • 燃料費等調整額・市場価格の連動など、単価が変わる仕組みの有無と算定方法
  • 契約期間、更新の時期、途中解約したときの条件
  • 停電やトラブルのときの連絡先

比べ方は新電力の料金プラン比較5つのポイント|法人の高圧・低圧の見積りの比べ方【北海道】、北海道電力の規制料金と自由料金の違いは規制料金と自由料金の違い|どっちが得?北海道電力の低圧プランで比較で整理しています。

3. 暖房と換気:北海道の飲食店で効きやすい部分

先ほどの診断例では、灯油がエネルギーの約47%(原油換算)を占めていました。暖房の灯油や、冬の換気で逃げる熱は、北海道の飲食店で優先して見る部分です。この報告書は、燃料(灯油)について次の3つを提案しています。

提案 灯油の削減量 現状の灯油使用量に対する割合(計算) 参考費用
客室用の排気専用換気扇4台(100㎥/h×4)を、熱回収型換気扇1台(500㎥/h)に更新 800L/年(削減額92千円/年) 約21% 541千円
夜間にカーテンを使って窓の熱損失を減らす 90L/年(10千円/年) 約2% 0円(運用改善)
暖房の設定温度を24℃から23℃に1℃下げる 193L/年(22千円/年) 約5% 0円(運用改善)

表:北海道の飲食店1事業所の診断例の燃料の提案(苫小牧市公表の省エネ診断結果報告書、2022年度実績。割合は現状の灯油使用量3,861Lに対する計算値)

熱回収型換気扇の例は、参考費用541千円を年間の削減額92千円で割ると、単純な回収年数は約5.9年です(補助金、保守費、電気代の増減は含みません)。設備を替えなくても、カーテンと設定温度の見直しは費用がかからない提案として挙がっています。冷房側の設定温度を1℃変える効果は、この報告書では「千円単位で軽微」として試算から除外されています。

北海道 暖房の燃料の見直しは、設備の更新時期と合わせる

暖房や給湯の機器を入れ替えるときは、燃料や方式を替えるかどうかを、同じタイミングで検討できます。厨房と店舗の空調の選び方は【北海道】厨房・福祉施設・店舗の空調選び|EHPとGHP、現場で「正解」を出すための判断基準、給湯器は寒冷地で失敗しない給湯器の選び方【高効率給湯器を徹底比較】、灯油の価格の動きは北海道の灯油価格はなぜ高騰?2026年の値上げ理由と企業の対策で整理しています。

4. 冷蔵・冷凍、照明、空調:電気の設備を見る

冷蔵庫・冷凍庫は「下げすぎない」

冷蔵庫の温度は、省エネだけで決められません。日本食品衛生協会の「HACCPの考え方に基づく衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)」は、温度計で庫内温度を確認することとし、目安を冷蔵10℃以下、冷凍−15℃以下と示しています。食品衛生上の目安を守ったうえで、必要以上に低い設定になっていないかを確認します。

設備の更新は、回収年数を計算して決める

先ほどの診断例の電力の提案は、次のとおりでした。単純な回収年数は、参考費用を年間の削減額で割った計算値です。

提案 削減量(現状に対する割合) 削減額 参考費用 単純回収年数(計算)
看板のネオン管をLEDスポットライトに更新 617kWh/年(現状702kWhの約88%) 30千円/年 176千円 約5.9年
客室の蛍光灯をLED照明に更新 339kWh/年(現状657kWhの約52%) 13千円/年 160千円 約12年
20年以上使用の業務用冷凍冷蔵庫を更新 1,205kWh/年(現状3,685kWhの約33%) 57千円/年 2,241千円 約39年
20年以上使用のテーブル冷蔵庫を更新 260kWh/年(現状730kWhの約36%) 10千円/年 726千円 約73年

表:北海道の飲食店1事業所の診断例の電力の提案(苫小牧市公表の省エネ診断結果報告書、2022年度実績。回収年数は参考費用÷削減額の計算値)

冷蔵庫の更新は、電気代の削減だけで見ると回収が長くなる例です。故障のリスク、庫内温度の安定、補助金の有無をあわせて判断します。設備ごとに「削減量が大きいか」「回収年数が短いか」を並べると、優先順位が付けやすくなります。

計算例(仮定の数字):照明のLED化で電気代はどれだけ変わるか

仮定:既存の器具が1灯60W、LED器具が1灯30W(差30W=0.03kW)。20灯を1日12時間、年360日点灯。

0.03kW × 20灯 × 12時間 × 360日 = 2,592kWh/年

月の使用量が280kWhを超える店舗で、減った分が従量電灯の「280kWhを超える分」(2026年11月1日実施予定の45円78銭)にあたると仮定すると、2,592kWh × 45円78銭 = 約118,700円/年。燃料費等調整額、賦課金、器具代、工事費は含みません。実際の消費電力は、器具のカタログ値と現地の状況で確認してください。

照明の試算方法は蛍光灯をLEDに変えると電気代はいくら下がる?試算方法と計算例【北海道の法人向け】、蛍光灯からLEDに替えるときの工事はLEDのバイパス工事とは?蛍光灯の安定器を外す直結工事の要否・資格・注意点、業務用エアコンの動力契約は業務用エアコンの動力契約とは?基本料金・契約電力の見直し方【北海道版】で整理しています。

5. ガス(LPガス)と水道・下水道

LPガスは「基本・従量・設備」に分けて確認する

LPガスは、料金を法令で決めておらず、販売事業者が設定します。飲食店も対象になる点は、法令で確認できます。液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の施行令第2条は、液化石油ガスを暖房・冷房または飲食物の調理の燃料として業務の用に供する者を、一般消費者等に含めています。施行規則第16条第15号の7は、一般消費者等に料金などを請求するとき、消費量にかかわらず生じる費用、消費量に応じて生じる費用、消費設備の貸与等に係る費用に整理し、算定根拠を通知することを定めています。

請求書で「基本料金」「従量料金」「設備料金」が分かれて書かれているかを確認します。テナントで入居している店舗は、設備の所有や契約の当事者によって見直しの進め方が変わります。詳しくはテナントのプロパンガスが切り替えにくい理由|設備・契約・法改正の確認点【北海道】、北海道のプロパンガス料金を見直す手順|法人の三部料金・見積・切替の確認点、LPガスの三部料金制とは|2025年4月施行の新ルールと既存契約の扱い【北海道】を参照してください。

札幌市の下水道使用料は2026年10月から改定

札幌市の公表によると、新しい下水道使用料は2026年10月1日以降の使用分から適用され、平均改定率は22.6%です。2か月ごとの検針では、経過措置があり、偶数月検針の方は12月検針分から、奇数月検針の方は1月検針分から新料金になります。水道料金は今回の改定の対象外です。事業者向けには、水道の口径別の早見表(2か月分)と、毎月検針の方向けの計算表(Excel)が用意されています。札幌市以外の市町村は、それぞれの下水道使用料の案内で確認します。詳しくは札幌市の下水道料金が22.6%値上げ|2026年10月からの新料金と対策で整理しています。

6. 設備投資と補助金の考え方

設備の更新は、次の式で回収年数を出して比べます。

単純回収年数 =(導入費用 − 補助金)÷ 年間の光熱費の削減額

保守費の増減、機器の寿命、故障リスクは別に考えます

補助金は、制度ごとに対象設備、補助率、受付期間が違います。国のSII(環境共創イニシアチブ)の補助金の公募要領(令和7年度補正、4次公募)には、交付決定が行われる前の契約・発注に係る経費は補助対象外と書かれています。ほかの制度でも、先に契約や発注をすると対象外になるものが多いため、公募要領で確認します。北海道・市町村の制度は北海道の省エネ補助金まとめ|国・道・市の制度と受付状況【2026年10月更新】、空調は札幌・北海道の業務用エアコン補助金【2026年10月最新】国・道・市の制度まとめ、LEDは北海道のLED工事に使える補助金まとめ|受付状況・補助率・注意点【2026年10月更新】、診断費用の補助は北海道で使える省エネ診断補助金を徹底解説|6市町の費用補助と実費を比較にまとめています。

7. 見直しの進め方

1
請求書を12か月分そろえる
電気・LPガス(または灯油)・水道・下水道を月別に並べ、光熱費率と季節ごとの動きを出します。
▼
2
契約を確認する
電気は契約メニュー、契約電力・契約容量、単価の変更時期。LPガスは基本・従量・設備の内訳。
▼
3
費用がかからない運用を試す
暖房の設定温度、夜間のカーテン、冷蔵庫の庫内温度(食品衛生上の目安を守る)を確認します。
▼
4
設備ごとの回収年数を並べる
照明、看板、換気、冷蔵庫、空調を、削減量と回収年数で比べます。補助金の対象かも同時に確認します。
▼
5
実施後の請求書で効果を確かめる
前年の同じ月と比べます。営業日数や気温が違う場合は、その差を考えて読みます。

8. よくある失敗・注意点

重要 見直しで起きやすいこと

・単価だけで電力会社を選ぶ:基本料金、燃料費等調整の算定方法、契約期間、解約条件を同じ条件で比べます。
・契約電力を下げすぎる:仕込みの時間帯に同時使用でブレーカーが落ちると、営業に影響します。
・冷蔵庫の温度を上げすぎる:食品衛生上の目安(冷蔵10℃以下、冷凍−15℃以下)を超えない範囲で調整します。
・補助金の交付決定前に契約・発注する:対象外になるおそれがあります。
・1店舗の診断例をそのまま当てはめる:削減量は店舗ごとに違うため、自店の請求書と設備で計算します。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 飲食店の光熱費は、何から見直せばよいですか?

A. 費用がかからない順に、請求書の整理、契約の確認、運用の見直し、設備更新です。北海道電力の2026年11月1日の単価変更では、低圧電力と従量電灯Cの基本料金の上昇が大きいため、契約電力・契約容量が適切かを先に確認します。

Q2. 光熱費は売上の何%が目安ですか?

A. 業態や規模、営業時間で大きく変わり、最新の公的な資料で一般的な目安値を確認できなかったため、この記事では示していません。自店の光熱費を売上で割り、前年の同じ月と比べて変化を見るほうが、判断に役立ちます。

Q3. 冬の灯油代を下げるには何が効きますか?

A. 北海道の飲食店の公開診断例では、設定温度の1℃緩和で灯油使用量の約5%、夜間のカーテンで約2%、熱回収型換気扇への更新で約21%の削減が試算されていました。1店舗の試算なので、自店では建物や換気の状況で変わります。

Q4. 冷蔵庫の設定温度を上げれば電気代は下がりますか?

A. 食品衛生上の目安は冷蔵10℃以下、冷凍−15℃以下です(日本食品衛生協会の手引書)。この範囲を超えて設定を上げることはできません。範囲内で、必要以上に低くなっていないか、扉の開閉やパッキンの状態に問題がないかを確認します。

10. まとめ

  • 光熱費は「電気の契約」「冬の暖房」「冷蔵・空調・照明」「水道・下水道」に分け、12か月分の請求書で自店の内訳を出します。
  • 北海道電力は2026年11月1日から料金を見直す予定で、低圧電力と従量電灯Cの基本料金の上昇が大きくなります。契約電力・契約容量の確認が先です。
  • 低圧電力の契約電力は、主開閉器契約と負荷設備契約で決まります。仮定の数字では、7kWの差で年間約14万円の基本料金の差になります。
  • 北海道の飲食店の公開診断例では、灯油が暖房に使われ、設定温度、カーテン、熱回収型換気扇の提案が挙がっていました。
  • 設備更新は回収年数で比べ、冷蔵庫の温度は食品衛生上の目安(冷蔵10℃以下、冷凍−15℃以下)を守ります。
  • 補助金は交付決定前の契約・発注を避け、LPガスは「基本・従量・設備」の内訳を請求書で確認します。

この記事に関係するtotokaのサービス

電気・ガス・灯油・自動車燃料の仕入先と契約条件を見直し、法人の光熱費を下げています。

エネルギーコスト適正化 →

記事情報
公開日:2023年6月29日
最終更新日:2026年10月30日(全面改訂)
参照資料:
・北海道電力「低圧電力」(北海道電力)、「従量電灯」(北海道電力)、「託送料金の見直しに伴う電気料金の見直しについて」(北海道電力)
・北海道電力「契約電力の決定方法のご案内(低圧電力・低圧時間帯別電力)」(PDF)、「低圧電力」チラシ(PDF)
・苫小牧市公表「省エネ診断結果 飲食店(飲食業)」2022年度実績(PDF)
・日本食品衛生協会「HACCPの考え方に基づく衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)」平成29年9月(PDF)
・札幌市下水道河川局「下水道使用料改定のお知らせ」(札幌市)
・電気事業法 第2条の13・第2条の14(e-Gov法令検索)
・液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行令 第2条(e-Gov法令検索)、同法施行規則 第16条(e-Gov法令検索)
・SII「令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募要領(4次公募)」(PDF)
※2026年10月30日時点の情報です。北海道電力の2026年11月1日実施分の単価は予定で、変更される場合があります。診断例は1事業所の公開資料で、削減量は店舗ごとに異なります。計算例の数字はすべて仮定です。契約や設備の変更は、契約書面と現地の設備を確認のうえ、電気工事事業者や各事業者にご確認ください。